ヤフーなど3社は9月30日、AIを活用し、重要指名手配被疑者の“今の顔”を予測した画像を公開する特設Webサイト「TEHAI」を開設した。指名手配被疑者の現在の姿を公開して情報提供を広く呼び掛け、検挙の可能性を高めたいとしている。
重要指名手配被疑者12人のうち5人の顔写真を公開。顔写真をクリックすると、被疑者1人につき9パターンの予測画像を表示する。心当たりがある場合はすぐ連絡できるよう情報提供ボタンを設け、検挙につながる情報を提供した人には報奨金を用意する。
ヤフー、電通デジタルと広告制作を手掛けるPARTY(東京都渋谷区)が協力。ヤフーがサーバの提供やWebサイトの実装、電通デジタルがAI技術の開発やプロジェクトの企画・制作、PARTYが画像生成技術の一部やプロジェクトの進行を担当した。
AIの画像解析と生成技術によって、警察庁が提供した数万枚の顔写真データからシワの入り具合、皮膚のたるみ方など加齢に応じた特徴を抽出。過去に撮影された被疑者の顔写真に特徴を反映することで、現在の姿を予測する。
これまで警察庁は、同庁のWebサイトやポスターなどで指名手配被疑者の情報提供を呼び掛けていた。しかし指名手配被疑者630人(2020年8月末時点)のうち3割弱は手配から10年以上が経過。中には20年以上経過している被疑者もいる。公開している写真が古く、老化や体形の変化によって見た目の印象が今と変わっているケースもあるという。
このような現状を踏まえ、ヤフーなど3社がAI技術で被疑者の現在の姿を予測するTEHAIを提案。警察庁が11月に実施する指名手配被疑者捜査強化月間に合わせ、TEHAIを12月31日まで公開する。
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