静止画、動画とiPhoneを普段からカメラとして使っているニューヨーク在住YouTuberの大石結花さんに、iPhone 12ファミリーのハイエンド機「iPhone 12 Pro Max」を試してもらった。豊富な作例で、いち早くMaxが捉えた映像を体験していただきたい。
「iPhone 12 Pro Max」は、6.7インチのSuper Retina XDRディスプレイを搭載し、「iPhone 11 Pro Max」の6.5インチから少しだけ画面のサイズも広がっています。筐体は、数ミリずつ大きくなっているだけなのですが、iPhone 11 Pro Maxの丸みを帯びたデザインと握った感覚が違うので、数字よりも少し大きく感じました。
iPhone 12シリーズのフラットデザインは、サイドのステンレススチールフィニッシュが美しく、背面のマットな触感と相まって高級感を演出しています。
iPhone 12 mini、12、12 Proでも広角カメラの絞り値が下がり、より明るくなっていますが、iPhone 12 Pro Maxの広角カメラは、さらに47%センサーが大きく、絞りも同じく1.6まで開放できるようになったため、集光力が87%上がっています。明るさはもちろんのこと、センサー自体が大きくなっていることで、レンズまでの距離を調整すると、デジタル加工ではない本当の前ボケや背景ボケを作ることもできます。ポートレートモードを使わなくても可能なのです。
望遠カメラは12シリーズの他のモデルは2倍ズームのところ、iPhone 12 Pro Maxだけ2.5倍ズームで、65mm換算の焦点距離になっています。
人物ポートレートでは、今までのProシリーズでの52mm換算の距離感に慣れているせいで、思ったよりも被写体が近く感じます。距離感にはまた慣れる必要があるでしょう。
風景の撮影など、距離感を調整するようなシーンではない場合は、より遠くを鮮明に撮影でき、65mmのメリットを体感できました。超広角からズームまで、5倍のレンジを捉えることになるので、同じ位置から撮影しても3つのカメラを使い分けて違う視点を生み出せます。
カメラの進化は大歓迎ですが、iPhone 12 Pro Maxの背面のカメラ部分は、11 Pro Maxと比べて少し大きく、レンズの突起も大きくなっています。ケースをつけずにディスプレイを上にして机に置くと、カメラの突起でカタカタする振り幅が大きくなっているのは、少し気になる部分です。レンズの突起部分を守ってくれるようなケースを装着することをお勧めします。
Dolby Vision HDRの撮影はiPhone 12 Proと同じく60fpsまで撮影可能です。Pro Maxのみ手ブレ補正がセンサーシフト式になっています。これは光学手ブレ補正より優れているということではなく、形式が違うだけで他のモデルの光学式手ブレ補正のものと比べてもあまり大きな違いは見られませんでした。どちらもジンバルに乗せているようなスムーズな映像が撮れるため、センサーシフト式手ブレ補正だけを目当てにiPhone 12 Pro Maxを選ぶ必要はないように感じました。動画については、YouTubeでの作例をどうぞ。
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