スウェーデンの音楽・PodcastストリーミングサービスSpotifyは2月22日(現地時間)、オンラインイベント「Stream On」を開催し、リスナー、アーティスト、ポッドキャスター向けの多数の新機能を発表した。主な発表項目を紹介する。
まずはダニエル・エクCEOが登場し、(直近の決算発表で発表済みだが)Spotifyのユーザーが3億4500万人と語った(有料版ユーザーは1億5500万人)。Spotify上で2020年にリリースされたアルバムは180万枚。毎日6万曲以上の新曲が提供されているという。2020年に、7万6000人のアーティストがプレイリストに追加された。
また、提供地域に80カ国以上を追加することも発表した。これにより、何百万人もの新たなクリエイターと10億人の潜在的ユーザーを獲得できるとしている。新たに加わる地域は公式ブログで確認できる。
「Spotify Clips」は「アーティストとファンをつなぐ新機能」。Instagramの「ストーリーズ」のような短い動画だ。アーティストはレコーディングスタジオやステージの楽屋からのメッセージなどの動画をプレイリストで表示できる。この機能は「間もなく」ロールアウトする見込み。
「Discovery Mode(β)」はSpotifyのレコメンデーションアルゴリズムに推奨してほしい曲を指定できる機能。
「Canvas」は曲に追加できる短いループ動画。曲の再生中に再生される。
「Spotify HiFi」は、CD品質のロスレスオーディオ形式で音楽を配信する新サービス。具体的な数値は出さなかったが、一般にCD品質は1411kbps。現在のSpotifyでのオーディオ品質の最高は320kbpsだ。年内に一部地域で提供を開始する。提供地域やサブスクリプション料金などはまだ不明だ。
Spotify傘下のAnchorとブログ作成ツールのWordPressの提携により、ブログのテキストを音声に変換してポッドキャストとして配信したり、ブログにポッドキャストを埋め込んだりできるようになる(対応言語は不明)。
「Spotify Audience Network」はオーディオ広告のマーケットプレイス。広告主は、Spotifyのプラットフォーム内外で広告にサポートされている音楽やポッドキャストの広告スペースを購入できる。
昨年初頭に公開した「Stream Ad Insertion(SAI)」に新機能を追加し、ポッドキャスト広告の測定を改善した。
また、セルフサービスの広告プラットフォーム「Spotify Ad Studio」のβテストを米国で開始することも発表した。
オリジナルポッドキャストとして、バラク・オバマ元大統領とブルース・スプリイングスティーンの8回の対談シリーズ「Renegades: Born in the USA」も発表した。最初の2番組は既に公開されている。
最後はジャスティン・ビーバーのカリフォルニアからのライブ(約10分間)で締めくくられた。
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