このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
米MIT Media Labの研究チームが開発した「Machinoia, Machine of Multiple Me: Integrating with Past, Future and Alternative Selves」は、自分の顔を2つ追加し、複数の頭を持つ「多頭」になれるシステムだ。2台のスクリーンを両肩に装着するので、阿修羅のように3つの顔が並ぶことになる。
スクリーンには、深層学習によって生成した過去と未来の顔を投影。合成した顔に話しかけると、装着者本人のSNS投稿から学習したリアクションを行う。
装着者とのやりとりでさまざまな表情を見せ、コミュニケーション可能だ。
装着者の顔をリアルに生成するために、大規模な顔データセットで事前学習した敵対的生成ネットワークのStyleGANを使用。今回は、装着者より年齢が高いバージョンと低いバージョンの顔を生成した。
生成し映し出した顔を、自己教師あり学習アルゴリズムのネットワークを利用してアニメーション化。アニメーションは装着者が発した言葉に反応し動作する。
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