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完全無人の自動運転車が走り回るSFな街 サンフランシスコの不思議な日常を激写してきたシリコンバレーから見た風景(1/4 ページ)

» 2022年07月26日 15時43分 公開
[五島正浩ITmedia]

 こんにちは。突然ですが、誰も乗っていない自動車が街中を駆け回る世界と聞くと、映画やアニメに出てくるシーンを想像しませんか?

 私もつい先日までまだまだ先の未来の話だと思っていました。しかしサンフランシスコではセルフドライビングカーの実用化が進み、すでにそんな世界が現実のものとなりつつあります。実際のところどんな感じか見てみたいですよね。

 先日サンフランシスコに出かけて、運転手無しで走行するWaymoのセルフドライビングカーの撮影にチャレンジしてきました。今回はそのレポートをお届けします。

サンフランシスコのセルフドライビングカーの現状

 以前にこの連載でも紹介しましたが、サンフランシスコではGM系のCruiseとGoogleの親会社Alphabet系のWaymoがセルフドライビングカーのテストしていて、街中でテスト車両を頻繁に見かけます。

 どちらも自動運転技術を使った配車サービス「ロボタクシー」の実現を目指していて、既に商用化目前のところまできています。既存のUberやLyftと同じくアプリで現在位置と目的地を指定するだけで車がやってきて目的地に送り届けてくれるのですが、車がセルフドライビングカーによる自動運転だという点が大きく異なります。

 普段サンフランシスコで見かけるCruiseやWaymoのテスト車両は、セーフティードライバーが運転席に座っていて、何か起きた時には彼らが自動運転から手動に切り替えて操作するようになっています。運転席にセーフティードライバーが乗らない「ドライバーレス」の車両も街中を走行していますが、認可の関係でいくつか制限がついているため目撃する確率はぐっと下がります。

 例えばCruiseのドライバーレス車両が走行できる時間帯は、夜10時から朝6時までの夜中に限定されています。一方、Waymoにはそのような時間制限はなく、昼間でもドライバーレス車両のテスト走行が可能です。

 どのような理由でこのような差が生じているのかは不明ですが、Waymoの場合サンフランシスコよりも先行してアリゾナ州フェニックス郊外の限定エリアでドライバーレス配車サービスを実施しているので、そこでの経験や実績が評価されているのかもしれません。

 さすがに夜中のサンフランシスコでCruiseを探して撮影するのは治安の面も含めてハードルが高いので、今回は昼間にテスト走行しているWaymoにターゲットを絞ることにしました。

photo サンフランシスコのリッチモンド地区で見かけたWaymoの看板。お馴染みのジャガー
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