ITmedia NEWS >

調理家電はもうUIの優劣で選んでもいいのではないだろうか?(1/2 ページ)

» 2022年10月31日 20時54分 公開

 「調理家電はここまで進化した!」というような話を耳にするようになって早何年が経過したでしょうか。ただ、あれができる、これができるという話だけでは、なかなか普段使いのレベルまで到達できず、結局買ったはいいけど、しばらく使ったら飽きてしまったという人もいるのではないでしょうか。電子レンジなんて、シンプルな設計のやつが使いやすかったりもします。

 また、今時の調理家電は、すでにデザイン性を重視したものも登場しています。ちゃんと毎日使ってもらうには、台所などで生活になじむ見た目であることも大事だからですね。

「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」

 そんな中、今年の「グッドデザイン賞」で、まさにそのデザインを評価されたのが、COSORIのノンフライヤー「COSORI PRO LE 4.7L ノンフライヤー」です。

 従来機の「PRO LE エアフライヤー」に四角いバスケットとクリスパープレートと呼ばれるたくさん穴があいた鉄板を組み合わせた設計で、キッチンを占有しないコンパクトさと大容量という2つの長所を両立させました。吸気口を巧妙に操作パネルの下に隠し、滑らかなグレーとガラス素材の操作パネルなどの設計により、すっきりとしたモダンな外観に仕上げました。

 調理家電でもデザインを重視することになったことを象徴するような受賞ですが、この製品にはもう一つ優れたデザイン要素があります。それがユーザーインタフェース(以下、UI)の設計です。

 調理家電に限らず、料理を作る際に重要なことは加熱なのですが、そこには適正な温度と適切な時間が必要であることは、ここでいちいち説明するまでもないことだと思います。

 ノンフライヤーは短時間で庫内を高温にして、その熱を循環させることで、調理時間を短縮してくれる調理家電です。言ってみれば、小さく高速なコンベクションオーブンと言ってもいいのですが、油をカットして調理することもできるのが大きな売りです。

 そして、当たり前のことなのですが、なにを調理するかによって、設定する温度も時間も変わってきます。そのためレシピ集なんかが同封されていたりします。

付属のレシピ集

 ただ、初めて作る料理や手の込んだものならいざ知らず、ただポテトを焼くだけとか、肉を焼くだけのときに、いちいちレシピを見ていたら面倒でしかありません。

 ところが、このPRO LE 4.7L ノンフライヤーの操作パネルにはもう最初から、代表的な素材の名前が書かれています。

 ええ、そうです。ポテトを焼くときは「ポテト」と書かれたところを押せばいいだけなんです。そうするだけで、ポテトを焼くのに適正な温度と時間に設定されます。これ以上、簡単にすることはできないだろうと思えるほど、簡単なUIです。もちろん温度も時間もポテトボタンを押してから調整することができます。

もちろん、ステーキボタンを押せば、別の温度が表示されます

 さて、温度はこれでほぼ確定できますが、時間はさすがにポテトのサイズに合わせて、調整は必要です。しかし、ここで便利なのがスタートボタンの左横にある「シェイク」ボタンです。これを押しておけば、調理設定時間のちょうど半分のところで警告音を出してくれます。だから、そのときに庫内の様子を見て、そのまま継続したり、時間を調整したりすればいいのです。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.