サイバー特捜部は特別捜査課と情報分析を行う企画分析課の2課で構成。トップの階級は隊長の警視正から、部長となるのに伴って警視長に昇格する。警察幹部は「技術力や能力の高い職員を集約して増員する体制増強は最も重要だが、部への格上げには別の意義がある」と打ち明ける。
国際的な捜査協力体制を構築する上で、カウンターパート(交渉相手)との関係性は“同等”であることが絶対だからだ。日本の首相が外交交渉で他国の外相をカウンターパートにすることはなく、あくまでも大統領か首相なのだ。
他国の捜査機関と交渉や情報交換、会議を行う際、肩書は重要。その印象は、日本語よりも英訳されると一層際立つ。
隊長が現場の責任者を指す「Captain」なのに対し、部長は全体の管理者を意味する「Director」となる。捜査関係者は「見下されることはないが、同等の肩書でなければ対応に影響する可能性はある」と吐露する。
過去には、室長という肩書が主任を意味する「Chief」などと翻訳された場合、誤解を与えることなどから、内閣安全保障・危機管理室長と内閣情報調査室長をそれぞれ内閣危機管理監と内閣情報官に改称、待遇向上が行われている。
警察OBは「特捜部と聞くと東京地検特捜部がまず頭に浮かぶ。決して名前負けしない活躍をしてくれるはずだ」と期待を寄せている。
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