ITmedia NEWS > 社会とIT >

他にも“SNS美人局”か、強盗致死容疑で逮捕の中2女子生徒が示唆 大阪の大学生転落死事件

» 2024年03月07日 19時55分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 SNSで知り合った男子大学生から金を奪うためビルに呼び出し、その場から逃れようとした大学生を4階から転落死させたとして、大阪府警は3月7日、強盗致死容疑で、大阪市中央区の中学2年の女子生徒(14)と堺市北区の中学3年の少年(15)を逮捕したと発表した。刑事責任を問えない「触法少年」にあたる当時13歳の中学2年の男子生徒(14)=大阪市中央区=も児童相談所に通告した。

photo 中学生に脅された大学生が奥のビルの階段から飛び移り、その後、転落した現場ビル屋上=7日、大阪市中央区(南雲都撮影)

 府警によると、女子生徒は任意の調べに、大学生とは2月にSNSで知り合い、事件当日に初めて会ったと説明。「男子生徒と協力して金をとるつもりだった」と供述しており、府警は美人局(つつもたせ)の手口だったとみている。女子生徒はSNSで知り合った別の男性も脅したなどと示唆しており、経緯を詳しく調べる。

 死亡したのは滋賀県草津市笠山の大学生、太田岳さん(22)。中学生2人の逮捕容疑は共謀し2月12日午後2時50分〜午後3時10分ごろ、大阪市中央区のビルに太田さんを誘い出し、金を奪うため脅迫したうえ、逃げた太田さんをビルから転落させ、死亡させたとしている。

 府警によると、事件当日、女子生徒は現場近くのコンビニで太田さんと待ち合わせ、7階建てビルの6階に行き、そこで待つよう伝えた。その後、女子生徒は少年らと合流。6階で脅迫された太田さんは外階段から7階に逃げ、隣接する4階建てビルの屋上に飛び移った。さらに逃げようとした際、地上に転落したとみられる。司法解剖の結果、死因は多発性外傷による出血性ショックだった。

 女子生徒と男子生徒は同じ中学で、共通の知人を通じて少年と知り合った。現場付近の防犯カメラ捜査などから関与が浮上。女子生徒と男子生徒は容疑を認め、少年は否認しているという。

 現場は大阪・ミナミの繁華街に近い住宅や雑居ビルが立ち並ぶ地域。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.