日本レコード協会は、ファイル共有ソフト「BitTorrent」を使ってネット上に大量の音楽ファイルを継続してアップロードしていたユーザーに対する損害賠償請求などの進捗を報告した。新たに11人の違法アップローダーと賠償金の支払いなどで合意したという。
同協会は、協会員のレコード会社が発信者情報の開示を求めていた26のIPアドレスについて、ログの保存がなかった1件を除く25件の開示請求を進めていた。このうち14件はISPが任意で開示したが、残り11件は応じなかったため、5社のISPを相手取り、東京地裁、名古屋地裁などに発信者情報開示請求の訴訟を起こした。
東京地裁は23年12月から今年3月22日にかけ、開示に応じていなかったソニーネットワークコミュニケーションズ、ユニアデックス、ハイホー、ソフトバンクに対して相次ぎ開示を命じる判決を出した。名古屋地裁も23年8月に中部テレコミュニケーションに同様の判決を下している。
日本レコード協会によると、現在は任意で開示された14件のアップローダーに対し、代理人弁護士を通じて「今後著作権侵害をしない旨の誓約」および「損害賠償金の支払い」に関する協議を進めており、25日までに11人のアップローダーと合意したという。賠償金の平均金額は約40万円だった。
今後は、訴訟により情報が開示された他のアップローダーに対しても同様の協議を進めるという。また23年末に別件の違法アップロードについても発信者情報開示請求を実施し、iSPから任意で開示されたアップローダーと和解協議を進めていることも明らかにしている。
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