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スクウェア・エニックス株が急落、一時ストップ安に 大幅減益を嫌気

» 2024年05月14日 13時45分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 5月14日の東京株式市場で、ゲーム大手のスクウェア・エニックス・ホールディングス(HD)の株価が急落した。一時、制限値幅の下限(ストップ安)となる前日終値比1000円(約16%)安の5268円まで下落。午前終値は999円安の5269円だった。同社が13日に発表した2024年3月期連結決算が大幅な減益となったことなどに嫌気がさしたようだ。

 24年3月期決算で、本業のもうけを示す営業利益は前期比26.6%減の325億円だった。ゲーム機向けやスマートフォン向けのゲームで構成する「デジタルエンタテインメント事業」の利益が4割近く減ったことが響いた。期中に主力タイトルの一つである「ファイナルファンタジー16」を投入したが、好業績につなげることはできなかった。

 また、一部ゲームの開発を取りやめたことによる廃棄損で221億円の特別損失を計上。最終利益は69.7%減の149億円だった。 25年3月期予想ではその反動もあり、最終利益は87.8%増の280億円を見込むが、5年3月期の492億円には及ばない水準にとどまった。

 スクエニHDは13日、決算と同時に25年3月期〜27年3月期の新中期経営計画を発表。「さらなる成長に向けた再起動の3年間」と位置づけ、「『確かな面白さ』をお届けする『量から質』への転換」を打ち出した。

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