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シャープが9月までに大型液晶事業から撤退、堺の工場はAIデータセンター関連に事業転換

» 2024年05月14日 16時23分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 シャープは5月14日、テレビ向けの液晶パネル工場「堺ディスプレイプロダクト」(SDP、堺市)の生産を9月までに停止すると発表した。中小型パネルも生産規模の縮小や人員削減によって固定費の削減を図る。

 生産停止後、SDPはインド有力企業への技術支援やAIデータセンター関連などへ事業転換する。オンラインで会見した呉柏勲(ごはくくん)社長兼最高経営責任者(CEO)は「今年度こそ全社で黒字化を成し遂げたい」と述べた。

 当時世界最先端の大型液晶パネル工場として2009年に稼働したSDPだったが、前年のリーマン・ショックや中国、韓国勢との競争激化によって収益性が悪化。シャープが16年に鴻海(ホンハイ)精密工業に買収される原因となった。

 同日発表した24年3月期連結決算は売上高が2兆3219億円、最終損益は1499億円で最終赤字となった。25年3月期の業績予想は売上高2兆1000億円、最終利益50億円で黒字化を見込む。

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