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旧五菱会ヤミ金 独自の信用情報照会サイト「casuumo」(カスーモ)で情報共有か

» 2024年06月12日 18時03分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 2003年に摘発を受けた指定暴力団山口組五菱会(当時)系ヤミ金グループの元メンバーの男らが逮捕された事件で、男らが顧客の信用情報を照会できるサイトを利用していたことが6月12日、捜査関係者への取材で分かった。サイトはグループを統括する「センター」が運営しており、警視庁生活経済課は現在も残存する五菱会系のヤミ金組織が、これらのツールを運用しながら情報を共有してヤミ金業を営んでいるとみて調べている。

photo 押収されたキャッシュカードやスマートフォン=12日、警視庁三田署

 同課によると、サイトは「金融業者専用情報交換サイト casuumo(カスーモ)」の名前で運用。顧客の名前と生年月日、住所を入力すると、他のグループでの借り入れ、返済状況が閲覧でき、月額5万円の利用料に加え、10件の「つけ」(照会)ごとに1万円を課金する仕組みだった。

 同課は男のグループで現金の運び屋をしていた他、自身も超高金利でヤミ金を営んだとして、貸金業法違反(無登録営業)などの疑いで、横浜市西区中央の無職、伊藤輝代子容疑者(51)を再逮捕。

 伊藤容疑者は約10年前にヤミ金から金を借り始め、多重債務者になり、返済に窮したことからヤミ金に加担するようになった。伊藤容疑者もこの情報交換サイトを利用していたとみられ、自宅からは約100台の携帯電話やキャッシュカードなどが押収された。

photo 逮捕された男らが利用していた「金融業者専用情報交換サイト casuumo」=12日、警視庁三田署

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