中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)の日本法人は6月25日、EVのスポーツセダン「SEAL」(シール)の販売を開始したと発表した。日本市場に投入する3車種目のEVで、日本でのEV展開で先行した米てTeslaのセダン「モデル3」に対抗する位置づけになる。
シールは後輪駆動と四輪駆動の2タイプで、航続距離はそれぞれ640kmと575km。価格は後輪駆動がモデル3とほぼ同水準の528万円、四輪駆動が605万円とした。
ただ、1000台限定で33万円値引きした特別価格を設定。さらに、期間限定でドライブレコーダーなどの機器や充電器の導入費を最大10万円支援する特典も提供する。
BYDは経済産業省のEV購入支援の制度変更に伴い、最大85万円の補助金が今年度から35万円に大幅減額された。その影響もあって販売が低迷し、日本自動車輸入組合によると5月の乗用車販売は前年同月比約3割減の95台にとどまっている。
特別価格で提供するシールは、同社の日本市場での累計販売台数約2500台(6月20日時点)の約4割に相当する台数で、戦略的な価格攻勢で巻き返しを図る狙いだ。
シールについて、同日記者会見したBYDオートジャパンの東福寺厚樹社長は、BYDの潮目を変える「フラッグシップ(旗艦)モデルだ。国内輸入EV販売のトップランナーを目指す」と話した。
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