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「しかのこのこのこ……」が頭から離れないマンガ家が、アニメ本編を見て意外だと感じたことサダタローのゆるっとマンガ劇場(1/6 ページ)

» 2024年07月14日 07時14分 公開
[サダタローITmedia]

 この7月から夏クールのアニメが次々とスタートしていますが、今期のダークホース(ダークディア)というか、とにかく暴れ回っているのが、おしおしお氏原作の「しかのこのこのここしたんたん」(以下、しかのこ)ではないでしょうか。

「しかのこのこのここしたんたん」©おしおしお・講談社/日野南高校シカ部

 ボクも放送前にYouTubeで公開されたオープニング曲のイントロのみを延々と流すという、いわゆる耐久動画をつい見てしまい、あのリズムが頭から離れなくなりました。気がつけば本編も見ていた次第です。

 ちなみに問題の動画はネット上で大バズり。7月13日現在で700万再生を超えています。さらにはその後に公開されたオープニング曲のフルバージョンは、なんと1週間を待たずに1000万再生を突破しました。

 他にもAbemaで7月3日に先行配信した際には、連続して配信された人気アニメ「推しの子」をしかのこのX公式アカウントがいじったり、アニメ第1話をAbemaで24時間耐久配信したりとインパクト強めのマーケティング施策で注目を集め続けてきました。

 しかのこは、頭にシカのツノを生やした不思議な少女、「鹿乃子のこ」(のこたん)と、元ヤンの過去を隠して優等生として生活する「虎視虎子」(こしたん)の2人を中心に繰り広げられるギャグアニメです。東京が舞台にも関わらず、のこたんをはじめ、やたらとシカの主張が激しい世界観に、ネット上では「ワケがわからない」「ヤバイw」といった感想が散見されます。

 個人的には、のこたんがしっかりボケて、こしたんがすべてのボケに常識あるツッコミをする王道のギャグアニメだと感じ、そこは意外でした。ギャグのテンポはもう少しスピーディな、畳みかけるようなカンジのほうが良かったなと思いますが、この辺の好みは人それぞれでしょう。

 パロディ、下ネタ何でもありのボケは、見る人を選ぶかもしれませんし、事前のマーケティング施策があまりにも優秀だったためハードル(視聴者の期待)も上がっているかもしれません。そんな中で、今後「しかのこ」がどう評価されるのか興味は尽きません。今後もぜひ、予測不可能な展開とマーケティングで視聴者につっこまれ続けてほしいと思います。

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