ITmedia NEWS > 製品動向 >

積もる前に動き出す「除雪ドローン」の仕組みと狙い(1/2 ページ)

» 2024年10月29日 08時14分 公開

 東京モーターショーから、昨年生まれ変わった「Japan Mobility Show」。今年は、モビリティ関連企業と次世代を担うスタートアップのビジネスを創発する「Japan Mobility Show Bizweek 2024」として開催されました。そのスタートアップのブースの中で、ITとエレクトロニクスが融合した展示をしていたのがエバーブルーテクノロジーズです。

エバーブルーテクノロジーズの「SRD-F11RC」

 それほど広いとはいえないブースでしたが、その中では、「除雪ドローン」の新型である小型・無人除雪機の「Fシリーズ・SRD-F11RC」が実際に動いていました。

 エバーブルーテクノロジーズは、元々は水上ドローンのスタートアップ。その水上ドローンでの実証実験も含めた約6年の技術を陸上に展開したのが、この除雪ドローンです。

 水上で自動運転できるのであれば、陸上でもできますよというのはいわれてみれば、その通りです。なにしろ、基本的に海の方がモビリティの移動は難しいですから。でも、水上ドローンの技術が除雪ドローンにつまっていると聞くと、技術というのは、実に面白いものですね。

 今回、展示された除雪ドローン「SRD-F11RC」は、豪雪地帯のニーズで設計され、厳しい冬でも無人での除雪作業を実現するモビリティです。実機の姿を見て、少し小さいかな? と思った方、大正解です。この除雪ドローンは「雪が積もったら動かす」のではなく、「雪が降り出したら積もる前に除雪する」という考え方で設計されているのです。

SRD-F11RCの操作は、専用コントローラーで遠隔操作が可能

 家の中にいるままで、窓の外の除雪ドローンを使って除雪作業ができてしまうわけです。しかも最小回転半径は0.6mですから、その場でくるっと方向転換できます。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

あなたにおすすめの記事PR