出版業界の調査機関である出版科学研究所(東京都新宿区)は1月26日、2025年の出版市場をまとめた「出版指標」を発表した。電子出版市場は前年比2.9%増の5815億円と伸びたが、紙の出版物は4.1%減の9647億円と1976年以来、初めて1兆円を割り込む結果となった。
紙の出版は、書籍がわずかに前年を上回るなど健闘したものの、雑誌は1割減。単行本コミックスは約15%減と大きく後退した。その理由として“デジタルシフトの進行”と前年に大ヒットマンガが相次いで完結し、それに代わる大きなヒット作がなかったことを挙げる。
電子出版は引き続き伸びたが、これまで市場をけん引してきた電子コミックの伸び率が鈍化した。理由については、各ストアでの割引やポイント還元、期間限定の全話無料施策が活発に行われた影響と推察している。また電子雑誌は24年にサブスクの値上げでプラスとなったが、25年は会員減により再びマイナスに転じた。
紙と電子を合算した全体の推定販売金額は、前年比1.6%減の1兆5462億円で、4年連続のマイナス。市場規模はコロナ禍前の19年とほぼ同規模となった。出版市場は、1976年に初めて1兆円を超え、ピークの1996年には2兆6000億円に達していた。
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