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厳冬で超短期の選挙戦 SNS利用活発、全世代普及のショート動画が隆盛 衆院選

» 2026年01月30日 12時02分 公開
[産経新聞]
産経新聞

 2月8日の衆院選投開票に向け、注目を集めるのが選挙運動でのSNSの活用だ。解散から投票日までが戦後最短となる「16日間」の超短期決戦となった今回、候補者は世論に浸透するスピード感を重視する。厳寒の真冬で雪が降りしきる地方などは街頭での呼びかけに制約もあり、時間や場所を問わないインターネット空間の活用が加速しそうだ。

photo JR姫路駅前で行われる自民党総裁の高市早苗首相の演説に足を運んだ有権者ら。スマートフォンを使ってその様子を撮影していた=1月29日午後、兵庫県姫路市(渡辺大樹撮影)

専門家の助言受け投稿

 「勝負の時間は極めて短い。選挙区を走り回るだけの古典的な運動では間違いなく後れを取る」

 公示日の1月27日、再選をめざすベテラン候補は自らに活を入れるように語った。選挙区に積雪はないが「雪国が地元の候補が『身動きできない』と焦っていたが、屋外が寒いのは同じ。寒さで人出も少なく街頭での訴えをじっくり聞いてもらえる環境ではない」とみる。

 こうした中、候補者はネット上で支持を呼びかけるコンテンツを次々と投稿する。特に注目を集めるのが、公約などを数十秒〜1分程度にまとめた「ショート動画」だ。

 ベテラン候補も専門家に助言を受け、さっそく動画を投稿。「街頭で直接、有権者と握手する運動に慣れっこだったからなんとも手応えがない」と戸惑いもみせる。

 一方、別の若手候補は「SNSは時間や場所を問わず幅広い世代に発信できる。双方向だから有権者の思いや傾向もつかめるし、自分の発信が評価されれば拡散の期待もある。連絡や情報収集もあってスマートフォンは手放せない」と話す。

視聴しない人は3割未満

 2024年、LINEヤフー(東京都千代田区)による10〜60代の約5200人を対象にしたショート動画に関する調査では、10代の半数以上が1日に30分以上、ショート動画を視聴。年代が高くなるにつれ視聴時間も減少するが、60代でも4割以上が週に4〜5日、動画を視聴。視聴しない人は3割未満にとどまった。ショート動画は全世代で人気を集めている。

 国政選挙などを手掛ける選挙プランナーは「ユーザーがコンテンツにとどまる時間は数十秒ともされ、ショート動画のニーズは高まっている」と指摘する。各SNSは生成AIでコンテンツの価値を選別するようになっており、「候補者が自分の政策、魅力を的確に伝えるには、短時間であっても高品質な投稿が求められる」と話した。(中村昌史、堀川玲)

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