Sakana AIは3月24日、新たなAIモデルシリーズ「Namazu」(α版)を開発したと発表した。他社製のオープンウェイト基盤モデルと、独自の事後学習技術を活用し、日本仕様に適用させた試作モデルのシリーズ。併せて、Namazuモデルを搭載したチャットサービス「Sakana Chat」も公開した。
Namazuシリーズは同日時点で、「Namazu-DeepSeek-V3.1-Terminus」「Llama-3.1-Namazu-405B」「Namazu-gpt-oss-120B」の3種類を発表。他社が公開している基盤モデルに、Sakana AIの事後学習技術を適用したプロトタイプモデルとなる。
Namazuシリーズのベンチマーク結果は、基礎能力(基本的な推論能力や知識、コーディング性能)ではベースモデルとほぼ同等の性能を維持。政治や歴史などのテーマで客観的な立場からの情報提示能力(中立性)と、事実の網羅性(正確性)を独自ベンチマークで評価したところ、ベースモデルに比べ、回答の中立性と正確性の両方で顕著な改善を達成したという。
他にも、日本における表現の自由に準拠するため「特定の政治的話題に対する応答特性」も調査。特定の社会制度に関する質問に対し、情報の回避や曖昧化などの挙動を示すかを検証したところ、いずれのNamazuモデルも該当する挙動を示さなかったとしている。
Sakana Chatは事前に1000人のβテスト参加者を募り、フィードバックを経て改善したAIチャットサービスだ。Web検索機能を統合しているため、例えば「今朝のニュースから、AI研究に関する国内外の動向を比較して」と尋ねると、Namazuモデルがリアルタイム検索で情報を収集・統合して返答するという。
Sakana AIはNamazuモデルの開発経緯について「海外製モデルには、開発元の地域のイデオロギーや情報統制の傾向が反映されることが避けられない」と指摘。このバイアスを是正するため、一部モデルが持つ検閲の影響を解消する手法を開発した。今後は複数のNamazuモデルのモデルウェイト公開も準備中で、事後学習技術の研究開発もさらに推進していく。
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