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ぬいぐるみは“人が触る”とよりかわいく見える、触っている人もかわいく見える 阪大が研究発表Innovative Tech

» 2026年04月03日 08時00分 公開

Innovative Tech:

2019年にスタートした本連載「Innovative Tech」は、世界中の幅広い分野から最先端の研究論文を独自視点で厳選、解説する。執筆は研究論文メディア「Seamless」(シームレス)を主宰し、日課として数多くの論文に目を通す山下氏が担当。イラストや漫画は、同メディア所属のアーティスト・おね氏が手掛けている。X:@shiropen2

 大阪大学大学院に所属する研究者らが科学誌「PLOS ONE」で発表した論文「Beyond the baby schema: Objects being touched are perceived to be cute」は、人が触れているぬいぐるみは、触れていない状態よりもかわいく見えることを実証した研究報告だ。

 かわいいと感じられるモノには、大きな頭や丸みを帯びた短い手足、広い額といった身体的特徴があることが知られている。動物行動学者のローレンツが80年以上前に「ベビースキーマ」と名付けたこの仕組みは、赤ちゃんや子犬、子猫などに共通する外見上の特徴である。

 しかし近年、こうした個体そのものの特徴だけでなく、個体同士の関係性もかわいさの知覚に影響するのではないかという指摘がなされている。本研究は、この2つの要因を同時に操作し、かわいさの印象がどう変化するかを日米の参加者を対象に検証した。

 実験では、ベビースキーマの程度が異なるモノとして、ぬいぐるみ(ベビースキーマが高い)とビーズクッション(ベビースキーマが低い)を用意し、人がそれに両手で触れているパターンと触れていないパターンの写真を作成した。

 日本語母語話者198人と、アメリカ国籍を持つ英語母語話者199人にアンケートを実施し、モノと人それぞれについて「かわいい」(アメリカでは「cute」)の程度を7段階で評価してもらった。

photo 実験の概要図(プレスリリースより引用
photo 日米に評価してもらった(プレスリリースより引用

 結果、まずぬいぐるみはクッションよりもかわいいと評価され、ベビースキーマの効果が改めて確認された。それに加えて、ベビースキーマの程度にかかわらず、人が触れているモノは触れていないモノよりもかわいいと評価された。

photo ベビースキーマが高いぬいぐるみはよりかわいいと評価され、人に触られるとよりかわいいと評価された(プレスリリースより引用

 さらに、モノに触れている人自身もよりかわいいと評価された。つまり、触れるという行為が、モノと人の双方のかわいさを高めていたわけだ。これらの傾向は日本とアメリカの両方で共通して確認された。

photo モノに触っている人もよりかわいく評価された(プレスリリースより引用
Source and Image Credits: Ohashi A, Nittono H (2026) Beyond the baby schema: Objects being touched are perceived to be cute. PLoS One 21(2): e0340903. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0340903


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