シャープがハンディファンに参入 「われわれの品質基準で安心できる製品を」
シャープは4月23日、ハンディファン市場に新規参入すると発表した。サーキュレーターの技術を応用し、直進性の高い風を実現すると同時に風切り音を抑えた「PJ-HS01」を5月28日から販売する。価格はオープン。店頭では9900円前後になる見込みだ。
サーキュレーターの構造を応用し、ヘッド部分は奥行きのある筒状にして風速を高め、螺旋(らせん)状のグリルで直線的な風を送り出す。卓上などに置いて使用するシーンを想定し、ヘッド部は可動する仕組みだ。
ファンにはシャープお得意のネイチャーテクノロジー(生物模倣技術)を応用。静かに飛ぶことで知られるフクロウの羽を模し、断面に膨らみを持たせることで風切り音を抑える。「主に人がうるさいと感じる高音域が低減された」。
プラズマクラスターイオンの発生装置も搭載し、衣類に付着した汗の臭いやミドル脂臭を抑制。騒音や臭いの対策を施すことで、周囲に気を使ってこれまでハンディファンを使っていなかった人でも手に取りやすい商品を目指した。
とくに力を入れたのがバッテリー周りだ。近年はポータブルバッテリーの火災事故などにより、リチウムイオン電池の安全性に不安を覚える人が増えた。このため同社は最大60℃の環境でも動作するリチウムイオン電池を使用し、周囲を難燃材料を練り込んだ樹脂とアルミ素材で覆う構造とした。
バッテリーは満充電から最長30時間の利用が可能。充電池のサイクル寿命は約700回のため、数年は使い続けられるという。なお、廃棄時にはリチウムイオン電池を外して自治体の回収に出せる仕様にもなっている。
手軽に持ち歩き、どこでも涼を得られるハンディファンは、暑さ対策の必須商品になりつつあるが、利用者は若い女性が中心で、拡大の余地は大きいとシャープはみている。現在の商品で利用者が気になる部分を一つ一つ対策することで、多少高価でも安心できる製品を目指した。
新規参入のきっかけについてシャープは「最後の後押しは昨年のリチウムイオン電池火災についての報道だった。われわれの品質基準をもって安心できる製品を届けることで、誰もが買いやすいものにしたかった」と話した。
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