米カリフォルニア州北部地区連邦地裁の陪審は5月18日(現地時間)、イーロン・マスク氏が米OpenAIのサム・アルトマンCEOらを相手取った訴訟で、マスク氏が提訴のタイミングを逸したとする全員一致の評決を下した。担当のイボンヌ・ゴンザレス・ロジャーズ連邦地裁判事も陪審の判断に同意し、マスク氏の「慈善信託違反」および「不当利得」に関する請求を時効を理由に却下した。
マスク氏は2024年、自らがアルトマン氏らとともに2015年に設立したOpenAIが、非営利という創設時の使命を逸脱し、アルトマン氏らが不当に利益を得たとして提訴していた。しかし陪審は、訴訟の核心的な争点である慈善信託違反の有無を判断するまでもなく、マスク氏の請求はすべて時効が成立しているとの結論に至った。同じ理由で、OpenAIへの出資者である米Microsoftに対する「共同不法行為への加担」の主張も退けられた。
米CNBCによると、OpenAI側の主任弁護士ウィリアム・サヴィット氏は「実質的な判断だ。マスク氏は提訴が遅すぎた。市場で太刀打ちできない競合を攻撃する武器として使うために、訴える権利をあえて温存していたからだ」と述べ、勝訴を歓迎した。
一方、マスク氏はXへのポストで「判事も陪審も事件の実体について判断を下しておらず、単なる手続き上の問題に過ぎない」と評決を批判し、第9巡回控訴裁判所に上訴する意向を示した。マスク氏の弁護士も控訴の権利を留保したが、ゴンザレス・ロジャーズ判事は「その場で請求を棄却する準備がある」と懐疑的な見方を示した。
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