「ブラックジャックによろしく」が2次利用フリーに 商用・非商用問わず自由に利用可能
漫画家の佐藤秀峰さんが、「ブラックジャックによろしく」の2次利用を自由化する商用・非商用を問わず、作品を出版したり、小説化や映画化などを無料で自由に行える。
漫画家の佐藤秀峰さんは8月20日、「ブラックジャックによろしく」について、自由に2次利用できるようにする方針を明らかにした。9月15日以降、商用・非商用を問わず、作品を出版したり、小説化や映画化などを無料で自由に行うことができる。
佐藤さんは「従来の著作権を振りかざして利益を得る方法は段々と古くなっていくはずです」として、自作を2次利用フリーとすることで「どのように作品が拡散し、利用され、著者に利益をもたらすのか、もたらさないのか、その調査をしたいと思っています」と狙いを記している。
2次利用の自由化では、商用・非商用問わず、作品をネットに掲載したり、国内外で書籍として出版したり、翻案やアニメ化、小説化、映画化、テレビドラマ化したり、グッズを製作して販売したり、同人作品で2次創作を行い同人誌として販売する──といったことが自由に行える。利用について事前連絡は不要で、使用料なども一切要求しないという。
佐藤さんは「著作権は放棄しませんが、行使しない」というスタンス。「ご自由に作品をお使いいただければ嬉しいです」としている。具体的な規約は9月15日に明らかにする。
佐藤さんは2010年に同作品をWebサイト「漫画onWeb」で無料公開するなど、漫画家と出版社という従来の枠組みを超えた取り組みを独自に続けてきた。
佐藤さんは2次利用の自由化を明らかにしたWebページで、情報発信拠点としての書店の衰退と、紙/電子問わず「書籍」というパッケージで情報を発信することへの疑問と、著作権という「多くの人に読まれれば読まれるだけ、著者に利益がもたらされるようにする」権利と「多くの人にコピペで拡散できるインターネット」との相性の悪さを指摘。「より多くの人に無料で拡散、共有されることで、作品の著者にも利益が入る仕組みができないでしょうか」と、著名な作品の2次利用自由化というユニークな試みに踏み切る狙いを説明している。
「著作権@解禁!!」を記念し、同作品の原画展を9月20日〜10月2日、都内のpixiv Zingaroで開く。開場にはコピー機を置き、自由に原画データを複製できるようにするという。
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