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インテルのキーノートスピーチでIDF 2009を1時間30分で復習するCEATEC JAPAN 2009(2/2 ページ)

CEATEC JAPAN 2009の初日に行われたインテルのキーノートスピーチは、IDF 2009で紹介された話題をダイジェストで紹介。Westmereと22ナノウェハも日本で初披露された。

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Moorestown、としてMidfieldと進化するAtomプラットフォーム

 Atomベースのプラットフォームでは、小型端末への採用を想定したMenlowの後継として2010年にMoorestownが登場し、アイドル時の消費電力がMenlowと比べて50分の1に抑えられるようになる。スウィヌン氏は、Moorestownの次に登場して32ナノメートルプロセスルールを採用する予定のMedfiledでは、アイドル時消費電力や基板サイズがMoorestownからさらに減少すると説明している。

 また、新しい電力管理技術としてMoorestownに導入される「パワー・ゲーティング」についてもスウィヌン氏は紹介した。Nehalemで導入されたこの電力管理機能は、アイドル時の電力供給をゼロに近いレベルまで抑制することが可能で、長時間のバッテリー駆動の実現に貢献することがデータとともに示された。

パワーゲート技術を導入したMoorestownでは、アイドル時消費電力は劇的に減る(写真=左)。パワーゲート技術を導入するMoorestownは消費電力が劇的に減少するだけでなく、負荷の高い720p動画の再生処理でも半分以下になるという(写真=右)

 スウィヌン氏は、Moorestownを構成するCPUのLincroftとチップセットのLangwellの概要も説明した。45ナノメートルプロセスルールを採用するLincroftでは、CPUコアのほかにグラフィックスコアや、ビデオアクセラレーションエンジン、メモリコントローラ、ディスプレイコントローラが同じパッケージに統合されたSoCが採用される。

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 その一方で、多くの機能がCPUに統合されて、外部インタフェースを制御する機能が残されたLangwellには、WiMAX、WiFi、Bluetooth、そしてGPSのモジュールを実装した無線接続モジュールのEVANS PEAKや3Gモジュールが接続できるようになる。また、2チップ構成のMoorestownから、Medfieldではワンチップ構成を採用することも紹介された。

Atomベースのプラットフォームも2010年のMoorestownに次いで、32ナノメートルプロセスルールを導入するMedfieldが2011年に登場する予定だ(写真=左)。Moorestownを構成するLincroftとLangwell(写真=右)

WiMAXが速いので自宅でWiFiを使わなくなりました

 無線接続によるネットワーク利用では、日本のUQコミュニケーションズをはじめとして、世界各国でサービスを開始しているWiMAXが取り上げられた。キーノートスピーチにゲストとして登場したUQコミュニケーションズ CTOの渡辺文夫氏は、「利用できるユーザーからは、高速で通信できるWiMAXは高く評価されている。自分もWiMAXを利用しているが、自宅に戻っても、WiMAXで接続するので、WiFiを利用する機会が少なくなった」と、WiMAXの利便性と高いデータ通信速度をアピールした。

ゲストスピーカーとして登場したUQコミュニケーションズCTOの渡辺文夫氏(写真=左)。MID向けOSとしてインテルも開発にかかわっているLinuxベースのMoblinもキーノートスピーチで紹介された(写真=右)
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