ソニーが新型「VAIO P」を発表――デザイン一新、タッチパッド追加、加速度/地磁気/照度センサー内蔵:2010年PC夏モデル(1/2 ページ)
4月28日から展開中のティーザー広告で予告された「VAIO New Ultra Mobile」とは、初のフルモデルチェンジとなる新型「VAIO P」だった。5月22日に発売される。
VAIOの“ポケットスタイルPC”が初のフルモデルチェンジ
ソニーは5月10日、ミニノートPC「VAIO P」の2010年夏モデルを発表した。“ポケットサイズPC”の愛称が付けられた横長の薄型軽量PCで、2009年1月に初代VAIO P(当時の製品名は「VAIO type P」)が発売されて以来、初のフルモデルチェンジとなる。本体サイズを維持しながら、ボディデザインは大幅に変更し、液晶ディスプレイ側のタッチパネルや操作を補助する各種センサーを追加、基本スペックの強化も行った。
店頭販売向けの標準仕様モデルは、オレンジの「VPCP119KJ/D」、ピンクの「VPCP119KJ/P」、ホワイトの「VPCP119KJ/W」といった3つのカラーバリエーションを用意し、5月22日に発売する。価格はオープンで、実売価格は10万円前後の見込みだ。
購入時に仕様のカスタマイズが可能なソニースタイル直販のVAIOオーナーメードモデルは5月17日に販売を開始する。また、4月28日に公開されたティーザー広告でのメール登録者向けには5月12日11時から先行販売が行われる。VAIOオーナーメードモデルの価格は7万9800円から、着荷は最速で5月22日の予定だ。
新デザインのボディを採用、液晶側にタッチパッドを内蔵
新しいボディデザインは、側面から見ると布を三つ折りにしたように、1つのカラーで天面から、バッテリーを含む底面、キーボードまで囲むことで一体感を表現した。ティーザー広告に描かれたゼムクリップのようなイラストは、ボディ側面のデザインを表していたわけだ。なお、ボディカラーによらず、液晶ディスプレイ周辺、キーボード上部、側面のカラーはブラックで統一されている。
液晶ディスプレイに関しては、右下に小型のタッチパッド、左下に左右のクリックボタンを新設することにより、本体を両手で抱えて使う場合に、左右の親指でのマウスポインタ操作がしやすくなっている。ソニーはこの操作方法を「モバイルグリップ・スタイル」と呼んでおり、2003年発売のミニノートPC「VAIO U(PCG-U101)」などで採用していたが、今回久しぶりに復活した。
また、本体の傾きを検知することで縦位置/横位置表示、送り/戻しの操作が行える「加速度センサー」、ユーザーの向いている方角を検知して「VAIO Location Search」や新搭載のデジタルコンパスガジェットで方角を表示できる3軸式の「地磁気センサー」、環境光の明るさに応じてバックライト輝度を自動調整して省電力化する「照度センサー」を新たに内蔵した。ノイズキャンセリングヘッドフォンに内蔵したマイクの指向性を自分の声に合わせ、騒がしい場所でも相手に声を伝わりやすくする「ビームフォーミング」にも対応する。
キーボードはEscとF1の間にあった半角/全角キーをEscの下に配置するなど、標準的なキーレイアウトに近づけている。主要キーで約16.5ミリのピッチ、約1.2ミリのストロークは変わらない。キートップの文字は、耐久性の高いレーザー印字を新たに採用した。
キーボード下のワンタッチボタンは、「ASSIST」(サポートソフトの「VAIO Care」を起動)、「解像度切り替え」(1600×768/1280×600ドットに切り替え)、「WEB」(Windows 7を立ち上げずに利用できる高速起動のWebブラウズ機能「Quick Web Access」を利用)の3ボタンを搭載する一方、従来モデルにあったウィンドウ整列ボタンとインスタントモードはなくなった。
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