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x86系CPUを否定して「ARM 愛」を強調──NVIDIAプレスカンファレンス2011 International CES(2/2 ページ)

2011 CESで最も印象的だったAndroidとTegra 2。いま思えば、開幕前日のNVIDIAプレスセッションは、そのことを予感させる“勢い”と“自信”にあふれていた。

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そして、「Project Denver」が明らかになった

 聞いているこちらが、「大丈夫なのか」と思うほどに、インテルとマイクロソフトが主流となったPCを否定するファン氏の講演では、最後に、ARMは2008年から2009年の減少傾向から脱して2010年から成長を回復し、2014年にかけて急速に成長するという独自の予測も紹介。さらに、Microsoftが「Windows for ARM」を発表する予定という報道を引き合いに出すなど(NVIDIAのプレスカンファレンスはMicrosoftによる基調講演の4時間前に行われた)、デジタルデバイスの流れがこれからARMに大きくシフトしていくと訴求し続けた。

NVIDIAは“スーパーコンピューティングカンパニー”を目指す。だが、そこで主役となるのはGPUコンピューティングだけでない(写真=左)。ARMの出荷台数はこれからも急激に増え(写真=中央)、そして、MicrosoftはARM対応のWindowsを開発するという(写真=右)

 この流れを受けて、ファン氏は、NVIDIAが“Project Denver”と名づけたCPU開発計画を進めていることを明らかにしている。このCPUは、NVIDIAのGPUを統合するARMベースのもので、従来のモバイルコンピューティングの枠を超えて、サーバやスーパーコンピューティング、そして、クラウドコンピューティングまでカバーする性能を有するとしている。

 ファン氏はこのCPUをApple、Google、そして、将来のMicrosoftなど、ARM対応OSを持っている(もしくは、開発を表明している)OSベンダーがサポートするオープンなものになり、NVIDIAのCPUがスーパーフォンからスーパーコンピュータまでをカバーするだろうと述べている。(記事掲載時、Project Denverの表記に誤りがありました。おわびして訂正します)

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NVIDIAが明らかにした「Project Denver」は、ARMベースでGPUやビデオプロセッサを統合するCPUをNVIDIAが開発するもので、モバイルデバイスからスーパーコンピュータまでを同じエンジニアリングと開発環境で実現するとしている
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