Windows 10の最新ビルド番号が跳ね上がった理由とは?:鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(2/2 ページ)
Windows 10開発プレビュー版「Windows 10 Insider Preview」のビルド番号が「11102」から「14251」に跳ね上がった。新機能がないにも関わらず、ビルド番号が大きく進んだのはなぜだろうか。
「Cortana」の新機能 ※米国限定
Windows 10ではおなじみの音声対応パーソナルアシスタント機能「Cortana」の日本語版にあたる「コルタナさん」だが、以前にも紹介したように日々少しずつ進化を続けており、まだまだ実用にはほど遠いものの、いつかメジャーデビューを果たすその日まで芸を磨き続けている。
「ただし米国(と英国)に限る」というただし書きがつくものの、本国のCortanaでは最近になり比較的大きなアップデートが行われた。Windows Experience Blogの1月25日の投稿によれば、「リマインダー」の機能が強化され、ユーザーの普段の作業パターンを認識しつつ、電子メールでのやりとりの内容を直接理解することで、“より高度なリマインド”を実現するという。
具体的には、海外とのやりとりで早朝ミーティングの参加依頼がメールで連絡された場合など、Cortanaがこれを認識して「ミーティング参加時間」を喚起しつつ、リマインダーを作成すべきかを自動的に確認してくる。つまりメールのやりとり内容に介入して、それに合わせたアドバイスをしてくれる機能というわけだ。
前述のように地域限定で、さらにWindows 10 Insider Previewでのみ提供される限定的な機能だが、こうしたよりインテリジェントな機能強化が今後も続くとみられる。
なお、メールは強制的に自動スキャンされるわけではなく、ユーザー側が設定で調整可能となっており、プライバシーを気にするユーザーであっても設定に気を付けていれば問題ないと考えられる。
Office InsiderにMacユーザーも参加可能に
最後に小ネタをもう1つ。Microsoftが2015年11月にスタートした「Office Insider Program」だが、2016年1月になりMacユーザーも追加された。
Office Insider Programとは、Office 365ユーザー向けに提供される「Office 2016」の最新機能を先行して試せるプログラムで、基本的にはWindows 10 Insider ProgramのOffice版にあたる。
Office 2016そのものは既に昨秋Office 365ユーザー向けに提供が開始されているが、定期的なアップデートで機能が追加されており、Office Insider Programではこれを事前にテストすることが可能だ。導入の先行テストのほか、Microsoftにとってはユーザーからのフィードバックを得る目的がある。
Office 365ユーザーがOS X搭載の最新Macで同プログラムに参加するには、Office Macに含まれるアップデートユーティリティである「Microsoft AutoUpdate」を1月以降の最新バージョンにしたうえで、メニュー画面からOffice Insider Programに参加するようチェックボックスを入れるだけだ。Macユーザーで興味のある方は試してみてはいかがだろうか。
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