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FMV-LIFEBOOKやTOUGHBOOKなどMIDの新作がズラリ――Centrino Atomショウケース:COMPUTEX TAIPEI 2008(2/2 ページ)
Atom搭載のNetbookが話題をさらった2008年のCOMPUTEXだが、Atom搭載MIDも盛り上がっていた。Intelの講演とMIDショウケースの模様をお届けする。
ショウケースではさまざまなMIDが展示
講演後に公開されたショウケースでは、富士通、シャープ、パナソニック、クラリオン、ASUSTeK、BenQ、GIGABYTE、Lenovo、USIといったメーカーがCentrino Atom対応製品を展示していた。これらは、CESやIDF北京、日本でのCentrino Atom発表会で公開されたものが中心だ。
会場には各製品に関する資料がほとんど展示されておらず、詳細を聞けるスタッフも少なかったため、ここでは実機に触れて分かったスペックを中心に、製品情報を写真とともに紹介する。なお、CESや日本の発表会で展示された東芝のMIDの姿は見あたらなかった。
富士通は未発表のUMPCとして「FMV-LIFEBOOK」の新モデルを展示。詳細は不明だが、展示機はCPUがAtom Z530(1.6GHz)、メモリが1Gバイト、ストレージがHDDといったスペックだった。主要なインタフェースを左右に振り分けた基本的なデザインは、現在国内で同社が販売しているFMV-LIFEBOOKおよび「FMV-BIBLO LOOX U」を踏襲している
展示機の液晶ディスプレイは5.6インチワイドながら、解像度は1280×800ドットと高く、Windows Vistaでサイドバーを使用しても表示領域には余裕があった(写真=左)。Qwertyキーボードは6段配列を採用(写真=中央)。現行のFMV-LIFEBOOKおよびFMV-BIBLO LOOX Uと比較して、縦に1段増えたことで、無理なレイアウトが減っている。さらに、各キーのキャップ部分の両端に段差を設けるなど、入力しやすいように工夫されていた。専用クレードルにセットした状態(写真=右)。ボディはブラックで統一されており、天板は光沢塗装だった
パナソニックからは小型の「TOUGHBOOK」が出展されていた(写真=左)。5.6インチワイド液晶とSSD、両手の親指で入力することを想定した3段配列のキーボードを搭載するが、横幅が広く厚みがあるので、中央のボタンには指が届きにくい(写真=中央)。分厚い本体はファンレス設計かつ防水仕様で、背面にしっかりしたストラップが装着され、各端子がゴムキャップで覆われるなど、TOUGHBOOKならではの頑丈な作りだ(写真=右)
ASUSTeKの「R50A」は1024×600ドット表示の5.6インチワイド液晶を搭載(写真=左)。メモリは1Gバイト、ストレージは32GバイトSSDを採用する。OSはWindows Vista、ネットワーク関連はBluetooth 2.0+EDR、IEEE802.11g/bの無線LAN、HSDPAに対応、そしてGPSレシーバやカメラも内蔵する。BenQの「S6」は800×480ドット表示の4.8インチワイド液晶を装備(写真=中央)。メモリは512Mバイト、ストレージは4GバイトSSD、OSはLinuxを採用する。ネットワーク関連はBluetooth、IEEE802.11g/bの無線LAN、HSDPAを備えており、こちらもGPSレシーバとカメラを内蔵していた。クラリオンの「MiND」は、800×480ドット表示の4.8インチ液晶とGPSモジュールを備えたカーナビゲーション向けMID(写真=右)。OSはLinuxで、メモリは512Mバイト、ストレージは4GバイトのSSDを搭載する。ネットワーク関連はIEEE802.11g/bの無線LANを備え、将来的には3Gにも対応する予定。MiNDは2008年秋に北米で700ドル程度で発売予定、国内の投入は未定という
Lenovoの「Ideapad U8」は800×480ドット表示の4.8インチワイド液晶を採用(写真=左)。OSはLinuxで、メモリは512Mバイト、ストレージはSSDを搭載する。ネットワーク関連はBluetooth、無線LAN、EDGE、GPSといった構成だ。Ideapad U8の裏面はカメラが内蔵され、オリンピック仕様のカラフルなデザインになっていた(写真=中央)。台湾USIの「MID-150」も800×480ドット表示の4.8インチワイド液晶を搭載(写真=左)。512MバイトのメモリとSSD、拡張用のExpressCard/34スロットを備える。Bluetooth、無線LAN、GPSに対応するほか、WiMAX、WWAN機能の追加が可能だ
800×480ドット表示の4.8インチワイド液晶を搭載したGIGABYTEの「M528」はブラックとホワイトの2色を展示(写真=左)。詳細はこちらの記事で紹介した通りだ。日本では発表ずみの「WILLCOM D4」も展示され、海外メディアの注目を集めていた(写真=右)
※記事初出時、一部の展示機で仕様の誤りがありました。おわびして訂正させていただきます。
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