基本ハンズオン:タブレットPCって何だ? ピュアタブレット型編

WPC EXPO 2002では、複数のメーカーがタブレットPCを参考出品し注目を集めていた。タブレットPC は、現在のところ8社が発売を表明しており、NEC、ViewSonic、PaceBlade、富士通がピュアタブレットタイプのタブレットPCを参考出品していた。このうち富士通のモデルに手を触れる機会を得たので、ピュアタブレットタイプのタブレットPCがどんなものかチェックして見よう。なお、本製品は参考出品されたモデルなので、発売時には仕様が変わる可能性がある。

「ピュアタブレット」タイプとなる富士通の タブレットPC

 WPC EXPO 2002では、複数のメーカーがタブレットPCを参考出品し注目を集めていた。タブレットPCは、現在のところ8社が発売を表明しており、NEC、ViewSonic、PaceBlade、富士通がピュアタブレットタイプのタブレットPCを参考出品していた。このうち富士通のモデルに手を触れる機会を得たので、ピュアタブレットタイプのタブレットPCがどんなものかチェックして見よう。なお、本製品は参考出品されたモデルなので、発売時には仕様が変わる可能性がある。

 富士通のタブレットPCは、ドッキングステーションにセットした状態では液晶ディスプレイ一体型の省スペースデスクトップPCとなる。マザーボードはタブレットPC本体部分にあるため、ドッキングステーションにはDVDドライブと3つのUSBポート、IEEE1394、LAN、外部モニタ出力の各端子のみを装備する。本体を支えるアームは角度を5段階に調節でき、スタイラスペンでの操作をしやすくできる。また、マウスはUSB接続となるがキーボードは赤外線によるワイヤレスタイプが付属する。マウスとスタイラスペンを同時に使用することも可能だ。本体である液晶画面は90度回転させられるため、画面に表示する内容に合わせて調節できる。

デスクトップ状態。ドッキングステーションにセットすると、省スペースデスクトップPCのような印象を受ける。マウスはUSB接続、キーボードは赤外線によるワイヤレスタイプで、厚さが1cmほどと非常に薄い


デスクトップ状態背面。画面の角度は、アームを支えるステー部分の角度を調節することで、5段階に変更できる。マウスを使用する場合とスタイラスペンを使用する場合で、角度を使い分けられる


デスクトップ状態画面回転。画面そのものを90度回転させることも可能だ。表計算ソフトやWeb閲覧時など、最適な画面の角度を選べる。

 本体部分を取り外すことで、ピュアタブレットタイプとして使用できる。取り外しは本体を固定するガイドの部分にロックレバーがあり、これを解除側に動かせば簡単に取り外せる。もちろん、電源が入った状態でいきなり取り外してもまったく問題はない。出かけるときなどは、ワンタッチで取り外して本体のみを持っていくことが可能だ。

本体を固定する部分。本体上下のガイド部分にロックレバーがあり、これを解除側に動かすことでワンタッチで本体を取り外せる。本体の脱着はタブレットPCの電源が入った状態で行うことができる。


本体を取り外したところ。本体とドッキングステーションは、コネクタで接続されている。本体側のコネクタは、取り外すとカバーがかかるようになっている。

 ピュアタブレット状態にすると、厚さは2cmほど、重量は1.5kg弱で非常に取り回しがしやすい。液晶ディスプレイは10.4インチで、1,024×768ピクセルの解像度に対応する。本体側面にはPCカードスロットと2ポートのUSB、モデム、LAN、IEEE1394、外部モニタ出力、AC電源の各コネクタを装備するため、ノートPCと比べても遜色のないインタフェースである。スタイラスペンは側面部に収納できるようになっており、やや太めで持ちやすいデザインだ。

本体側面。本体部分のインタフェースは充実しており、ノートPCと比較しても何ら遜色はない。スタイラスペンは側面に収納される(クリックすると拡大します)

 本体のディスプレイ面には、6つのワンタッチボタンが装備される。メールボタンやEsc、Enter、Fn、画面表示の切り替えなどのほか、押し続けることでCtrl+Alt+Deleteとして機能するボタンもある。また、ページ送り、行送りのスクロールボタンも装備するため、OSやアプリケーションの操作に使いづらさを感じることは少ないだろう。機動性に富み、使い勝手がよく考えられたタブレットPCといえる。

本体ボタン部分。本体に並ぶ6つのワンタッチボタンは、メール、Esc、Enter、Fn、画面表示の切り替えなどのほか、長押しでCtrl+Alt+Deleteコマンドを送れるものもある

[吉澤亨史, ITmedia ]

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