ペンのアクションだけでさまざまな操作が行えるSymbol Commander:第1回

東芝の「DynaBook SS 3500」とソーテックの「AFiNA Tablet AT380B」に標準で付属する「Symbol Commander」は、ペンのアクションだけでさまざまな操作が可能になるユーティリティだ。カスタマイズが可能で、セキュリティ機能も用意されている。

 米SensivaのタブレットPC向けユーティリティである「Symbol Commander」は、ペンのアクションだけでさまざまな操作を可能にしてくれる。PDAにも画面上に特定のシンボルを描くことで操作を呼び出す機能があるが、本ユーティリティも同じような機能をタブレットPCに提供してくれる。

 Symbol Commanderは現在、東芝の「DynaBook SS 3500」とソーテックの「AFiNA Tablet AT380B」に標準で付属している。使い方はいたって簡単で、ペンのボタンを押しながら画面上にシンボルを描くことで、登録されたコマンドを実行する。「N」を描けば新規、「S」を描けば保存、「X」を描けば終了といった具合だ。

 Symbol CommanderはタブレットPCの起動とともに常駐し、タスクバーに「S」のアイコンが表示される。このアイコンをタップすればSymbol Commanderのウィンドウを開くことができる。ウィンドウには、登録されているシンボル全19種類が一覧表示される。シンボルをタップすることでも操作を実行できる。

Symbol CommanderはタブレットPCを起動するとタスクバーに常駐する。右クリックするとオン、オフを切り替えられる


タスクバーのアイコンをタップするとSymbol Commanderのウィンドウが開く。現在登録されているシンボルを確認するのに便利だ(クリックすると拡大します)

 また、シンボルやコマンドを変更したい場合には、シンボルを右クリック(ペンボタンを押しながらタップ)して「アクションエディター」が起動する。アクションエディターでシンボルをタップするとサブメニューが表示され、シンボルを変更できる。シンボルは矢印や番号、ラテン文字、ギリシャ文字、日本語、その他と100種類上用意されている。

Symbol Commanderのウィンドウからシンボルを右クリックすると「アクションエディター」が起動する。ウィンドウ左上のシンボルアイコンをタップするとシンボルを変更できる(クリックすると拡大します)


変更できるシンボルは100種類以上用意されている。「日本語」には13種類のシンボルがある(クリックすると拡大します)

 シンボルに設定するアクションには、コマンドの実行のほかWEBサイトを開いたり、アプリケーションの起動など複数用意されており、テキストの入力も設定できる。署名の入力などを設定しておくと便利だ。DynaBook SS 3500の場合には「T」と描くと東芝のサイトを開くコマンドも登録されている。

アクションはコマンドの実行やアプリケーションの起動のほか、WEBサイトを開くといったアクションも登録できる(クリックすると拡大します)


テキストを入力するというアクションも登録できる。署名などを登録しておくと便利だ(クリックすると拡大します)

 Symbol Commanderは、 米Sensivaのサイト からダウンロードによって39.95米ドルで購入できる。インストールすれば東芝とソーテック以外のタブレットPCでもシンボルが利用できる。また同社では、オリジナルのシンボルを作成したり、シンボルのグループ管理が可能な高機能版「Symbol Commander Pro」も用意されている。こちらは69.95米ドルとなっており、どちらも日本語版が利用可能だ。

 Symbol Commanderには、このほか詳細設定やセキュリティ機能も装備している。次回は実際に使用しているムービーとともに、これらの機能を紹介する予定だ。

▼ 米Sensiva

[吉澤亨史, ITmedia ]

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