FOMA回線を使って映像をリアルタイム配信するモバイルエンコーダー「mmEye-DXM」
遠隔地の映像をリアルタイムでH.264形式の動画に変換し、FOMA回線を通じて配信できるドコモのモバイルエンコーダー「mmEye-DXM」。先日行われたNTT東日本とNTTドコモ、陸上自衛隊の共同訓練では映像伝送装置として用いられた。
都市部での大規模災害を想定して行われた、NTT東日本とNTTドコモ、陸上自衛隊の共同訓練。陸上自衛隊のヘリコプターとトラックによる通信機材の輸送訓練は、埼玉にある陸上自衛隊の朝霞訓練場で行われたが、海上自衛隊の輸送艇を使った海上輸送訓練が神奈川県の横須賀で行われていた。
その様子を朝霞に伝えたのが、映像をリアルでタイムエンコードしてFOMA回線で送信する、NTTドコモの小型映像伝送装置「mmEye-DXM」(ブレインズ製)だ。ビデオカメラなどから入力したNTSC方式の映像を、解像度QVGA(320×240ピクセル)、フレームレート15fpsのH.264動画に変換。音声と一緒にFOMA回線を通じて、受信専用デバイスの「mmEye-DX」へ送信する。mmEye-DXは映像をテレビやプロジェクター、PCなどに出力し、リアルタイムで映像を見ることができる。
mmEye-DXMは本体のCFスロットにFOMAのデータ通信カードを装着できるほか、USBを介してFOMAの音声端末も接続できる。通信速度はパケット通信の場合が最大速度384kbps、回線交換では最大64kbps。配布資料によると、NEC製のCF型データカード「N2502 HIGH-SPEED」で動作確認しているようだ。
本体は、サイズが140(幅)×100(奥行き)×40(高さ)ミリ、重さが500グラム以下と小型軽量。AC電源のほかバッテリー電源での駆動も行え、時間や場所を選ばずに使えるのも特徴だ。ドコモの担当者は、「自衛隊や地方自治体の防災担当部門では、災害時に被災した地域をリアルタイム映像で監視したいというニーズがある。また、テレビや新聞などの報道機関でも、より機動的に生の映像を使った取材が可能になる」と製品をアピールした。なおmmEye-DXMは一般向けには販売されず、ドコモの法人事業部が取り扱っている。
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