富士フイルム、ドキュメント画像変換技術「GT-Document」のAPIをトライアル公開
iPhoneやXperia、iPad、PCなどさまざまなモバイル端末向けの高精細ドキュメントビューアが手軽に開発できるAPIがトライアル公開された。
富士フイルムは8月16日、携帯電話向けリモートアクセスサービス「Keitai Remoteメールアクセス」に搭載しているドキュメント画像変換技術「GT-Document」のAPIをトライアル公開した。
GT-Documentは、ドキュメントファイルのそれぞれのページを、富士フイルムのサーバ上で高解像度のJPEG画像に変換し、配信先の機器の画面に合わせて最適化した上で自動的に圧縮・配信する技術。同社では、GT-Documentを利用することで遠隔地からでもスムーズなドキュメント閲覧ができるほか、独自の画像処理技術により、文字や図面などの線画データをにじみやかすれが少なく高品質に表示できるとしている。
今回のAPIのトライアル公開は、2010年12月に提供を予定している、GT-Documentのクラウド型サービスの開始に先立ち、現行バージョンを広く試用してもらうことを目的としたもの。GT-Documentを利用して、ドキュメントビューワアプリケーションなどを開発できる。
公開されたトライアル環境では、携帯電話のほか、iPhoneやXperiaなどのスマートフォン、iPad、PCなどさまざまなモバイル機器に最適なビューアを、GT-DocumentのAPIを利用しての開発できる。個人の開発者でも申請をすれば無料サービスを試用可能だ。また12月の正式サービス開始以降も、このトライアルサービスは継続していくという。
実装可能な機能は以下の3つ。
- 各種ドキュメントをJPEG画像に変換し、モバイル端末の画面向けに最適化して自動的に圧縮・配信する機能
- 画像を拡大・縮小する機能、文字や図面など線画のデータのにじみ・かすれを抑えながら表示する機能
- 高解像度のJPEGデータから閲覧したい部分のみを抽出して画面に表示する機能
対応ファイル形式は、Microsoft Office(Word、Excel、PowerPoint)、Adobe Acrobat(PDF)、富士ゼロックスDocuworks、画像データ(JPEG、PNG、GIF)。今後は、CADデータのサポートも予定している。富士ゼロックスが展開するネットプリントを利用して、セブン-イレブンで印刷する機能も利用できる。
API利用申し込みは、GT-Document公式サイトから行える。開発者が富士フイルムに申し込みをすると、後日API仕様書が送られて来る。その後申請URLで変換サーバが接続可能になるので、その後は特に制限なく自由に使うことができる。
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