ソフトバンクからの純増、前月比3倍に――KDDIのiPhone 5、好調な滑り出し
2012年下期のスタートにあたり、KDDIの田中社長が方針を発表。3M戦略と品質重視のエリア展開を徹底するとした。9月に投入したiPhone 5の販売も好調で、ソフトバンクからのMNPによる純増は前月比3倍になったという。
9月の番号ポータビリティは9.5万回線の純増、ソフトバンクモバイルからの番号ポータビリティによる純増は前月比で約3倍に――。KDDI 代表取締役社長の田中孝司氏が上期の総括で、同社の契約数の動向を明らかにした。
9.5万回線という9月の純増数は、2007年3月の14万8000回線に次ぐ多さとなり、12カ月連続で純増トップとなる見込み。9月はauとソフトバンクモバイルがLTEの導入とiPhone 5の発売を同時にスタートさせており、その販売動向に注目が集まっているが、KDDIによると、ソフトバンクモバイルからの番号ポータビリティによる純増は前月比3倍に達しているという。こうした結果につながった理由についてKDDIでは、(1)テザリングや電池持ちなどの機能面での優位性(2)LTEネットワークの速度とエリアの優位性(3)auスマートバリューの料金面でのメリット などが携帯電話ユーザーに浸透した結果だとしている。
下半期については、サービス面ではコンテンツ定額取り放題のサービスを提供する「auスマートパス」、固定網とセットで申し込むことでスマートフォンの月額料金を割り引く「auスマートバリュー」を核とした3M戦略を推進。ネットワーク面では、主要な交通機関やランドマーク、商業施設などの人が集まる場所でのさらなるつながりやすさを目指すとともに、小型基地局やUQのWiMAX基地局との併設によるエリア拡大を図る考えだ。こうした施策により、目標である連結営業利益5000億円の達成と年度内のau通信ARPUの反転を目指す。
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