夢のコラボ! 皆川明インタビュー「不完全な美しさ」(3/3 ページ)

» 2011年09月27日 14時19分 公開
[松浦明,エキサイトイズム]
エキサイトイズム
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――1700年代から存在し、完成されたリチャード ジノリの伝統的なフォルムに、自身のグラフィックが載った状態を初めてご覧になったとき、どう感じられましたか?

皆川 自分のデザインがパオラ流に、本当にさまざまなアプローチでアレンジされていることがとても新鮮でしたし、本来であれば自分のデザインを他者が変えてしまうということに対して嫌な印象があるかなと思っていたのですが、実際には嫌な印象どころか、すべてにおいて感動でした。

同時に、ベースにジノリの独特のシェイプがありながら、何よりもグラフィックが際立っていることにも驚きました。定番の形だからこそ、ジノリそのものが完全にキャンバスになっていて、そこに今のクリエーションが自然に融合している。過去から脈々と継承しつづけられているものと、現代のグラフィックが融合するその“接点”が面白いなと感じました。

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また、今回のプロジェクトでは、長く続くものへの敬意のようなものを改めて感じましたし、また、長く続くということは、伝統を守りながらも、常に“今”を取り入れて進化しているゆえであることを改めて実感しました。「ミナ ペルホネン」は生まれてたかだか16年のブランドですから、もちろん276年という歴史の重みはリアルには体験できませんが、「時を経ても色褪せない魅力を生み続けていきたい」という想いは一緒です。

――今後もこのようなコラボレーションはまた実現しそうでしょうか?

皆川 ファッションが僕らのクリエーションの中心にありますが、その“クリエーション”という意味ではプロダクトにおける境界線はないので、「自分たちだけではできないこと」「相手にとっても自分たちが加わることで新しい何かが生みだせること」は、今後も前向きに取り組んでいきたいと思っています。今回のプロジェクトにおけるパオラのように、互いがデザインを介してコミュニケートできる相手であれば、国やジャンルの境界線なく取り組んでいきたいですね。

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RICHARD GINORI「LOVE COMMUNICATION」 paola navone & mina perhonen

11月2日(水)〜8日(火)Open.10:00〜20:00

伊勢丹新宿店本館1階 ザ・ステージ

東京都新宿区新宿3-14-1

お問い合わせ:伊勢丹新宿店 tel.03-3352-1111(大代表)


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