あれ、女性用トイレしか見当たらない?――スイス・バーゼルの地でカルチャーギャップに戸惑うバーゼルワールド2012訪問記(1/2 ページ)

» 2012年03月27日 15時57分 公開
[吉村哲樹,Business Media 誠]

 2012年3月7日から15日にかけて、スイス・バーゼルで開催された世界最大級の時計・宝飾品見本市「バーセルワールド2012」取材記。これまで2回に分けて掲載してきたが、今回で最終回となる。広く腕時計ファンに開かれているバーゼルワールドの会場のなかで、取材陣のみが入ることを許される「プレスルーム」の様子をお届けしよう。

腕時計とクルマの良好な関係

 前回も書いたとおり、バーゼルワールドは日本で言うところの「展示会」や「見本市」とは違い、むしろ腕時計だけのショッピングモールのイメージに近い。そして、店舗のようなブースのショーウインドウには、最新モデルだけでなく、趣向を凝らしたさまざまな展示が行われる。

 例えば、ゼニス。同社が誇るクロノグラフムーブメント「エル・プリメロ」を搭載した歴代モデルがずらりと勢揃いしていた。これはゼニスファンにとっては、きっとたまらないことだろう。

Basel

 また、スポンサードするF1チームのマシンを展示するブースも多い。CERTINAのブースにはスポンサードするザウバーF1チームのマシンが、そのまま壁に立てかけられていた。とにかく、やることなすことすべてが豪華でド派手だ。

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ついつい長居してしまうプレスルーム

 取材現場の裏側もほんの少しだけ紹介してみよう。ホール1の2階には、メディア関係者用の専用スペース「プレスルーム」が設けられている。ここの居心地が、なかなかによろしいのだ。広くてきれいな作業スペースに、ネットに接続されたマック端末が何十台も用意されている。もちろん、持ち込んだPCをネットに接続して作業を行うこともできる。

Basel プレスルームの作業スペース

 世界各国からメディア関係者が集結しているだけあって、プレスルームは実に国際色豊かだ。筆者もここで毎晩遅くまで原稿を執筆していたのだが、例えば右隣ではドイツ語が飛び交い、左隣ではフランス語、向かい側では中国語といった具合だ。

 それでいながら、とてもフランクな雰囲気に満ちていて居心地がいい。「どこから来たの?」「あのメーカーの新モデル、良かったよ」「ちょっとトイレ行って来るんで、荷物見ててくれない?」。知らない者同士でも、そんな会話を気軽に交わせる雰囲気がある。お国は違ってもやはり同業者同士、何となく親近感が湧くのだろうか。

 また、ドリンクが飲み放題の休憩スペースも設けられており、正式オープン前日のプレスデイには食事も振舞われていた。

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