地元の人しか知らない? うどん県のオススメスポットを聞いてきたハチロクに乗って、12時間・500キロの旅(前編)(4/7 ページ)

» 2012年11月02日 12時20分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

なかむらうどんへ

 12時を少し回ったところで瀬戸大橋記念公園をあとにし、2人は次の目的地「なかむらうどん」へ。ここでハチロクの紹介をしておこう。結論からいえば、運転していて楽しいクルマなのだ。最初に見たときにはあまりにも車高が低いので、「運転できるかな?」と少し不安を感じていたが、実際に運転席に座ってみると思ったほど低くない。また高速道路で速度をグングン上げてもハンドルは正確だし、ピシッと安定している。コーナリングの性能も高いので、運転に少し自信がない人でも安心してドライブできるのではないだろうか。

 「じゃあ、ワタシにも運転させて。運転免許をとったのは18歳。それからペーパードライバーね」

 なぜか堂々と語り始めるT嬢。

――あ、いや……さすがにペーパードライバー歴13年はちょっと……。

 「なにそれ? 三十路を過ぎた女性には無理ってことですかあ〜」

 免許を取得してからあまり運転してこなかったことが心配……といったつもりなのに、なぜか年齢問題に話をすり替えられてしまった。このままでは、やれ男女差別だ、やれセクハラだと訴えられそうなので、運転を交代することに。

 「そんなに心配しないでねえ。運転はペーパー、会社ではペーペー、だけどハンドルさばきは上手なのよ〜」

 ワケの分からないことを言いながら、ハチロクを転がし始める。ちょっと心配したが、T嬢の運転はそんなに怖くはなかった。怖いのはむしろ性格の方で、こんなことがあったのだ。信号待ちをしていて、青色に変わったことに気づかなかったので、後方車両からクラクションを鳴らされてしまった。T嬢はバックミラーで後ろのクルマを「キッ!」とにらみつけ、アクセルを踏み込んだ。

 「ごめんやでえ、お父ちゃん。そんなににらまんといてやあ。でもこっちはハチロクやから、スタートダッシュが早いでえ。ほら、もうお父ちゃんの顔が見えへんわ」

 彼女は心の中で「フフ……ざまあみさらせ」とつぶやているに違いない。ああ……早く、なかむらうどんに着かないかなあと願っていると、ドリマッチが到着を教えてくれたのだ(助かったあ)。

瀬戸大橋記念公園から20分ほどで、讃岐うどんの名店「なかむらうどん」に到着する

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