2013年のバーゼルワールドで発表されたヘリテージ コレクションの中で、注目したいのが「ロンジン ヘリテージ ミリタリー 1938」だ。
スタンダードな3針、セカンドタイムゾーン針のついた24アワーズ、クロノグラフの3タイプで構成されているが、デザインのベースとなるのは1930年代に製造されたロンジンのミリタリーウオッチである。
視認性を重視したシンプルなインデックス、操作性を考慮した玉ねぎ型の大型リューズなどはオリジナルモデルを引用している。その一方でケース径を、やや大きめの40〜42ミリに設定し、セカンドタイムゾーン針による時差調整機能という現代のビジネスマンに必須の機能を追加。そして2つ目インダイヤルのクロノグラフは、レトロ好みなトレンドをしっかり追いかけている。
つまり過去の傑作を引用しつつ、現代のユーザーの好みに合わせたアレンジをしっかり投影させているということ。単なる“昔のデザイン”ではないので、現代人の感性と照らし合わせても、十分にカッコいいと思えるのだ。
機械式時計とは、定期的にメンテナンスを行うことで、一生愛していけるモノだ。だからこそ、一過性のファッションに流されるよりも、時計の歴史の中で生まれ、評価されてきたタイムレスなデザインを選ぶ方が賢い選択になる。
すでに十分に古典の域に入っており、しかも評価が定まっている原点回帰なデザインであれば、10年後も50年後も見劣りはしないだろう。過去の傑作をベースに、現代的なアレンジを加えたロンジンのヘリテージ コレクションには、時代を超える力がある。今、買うべき時計として評価するのは当然だ。
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