サテライト ウエーブ エアは、人工衛星からの電波を受信して正確な時刻に合わせられる腕時計。同社の衛星電波時計としては2代目となるが、受信精度を高めただけでなく、初めてフルメタルケース化(チタン製)に成功した。すでに世界500本の限定モデルと、通常モデル2種の計3モデルというラインアップは発表されていたが、今回、価格や詳細が発表となった。
「シチズンホワイト」と呼ぶパールホワイト塗装を施した限定モデル「CC1064-01E」は28万3500円、シルバーのケースにメタルバンドを組み合わせた「CC1054-56E」は25万2000円、ブラックケースにウレタンバンドの「CC1075-05E」は26万2500円で、いずれも2013年9月4日に発売予定。
電波自体はGPS衛星のものを利用するが、シチズンでは「GPSウオッチ」とうたっていない。同社によれば、時刻修正の時間を短縮するために、位置情報まで取得していないからだという。そのため、ユーザーが4時位置のボタンを押してから約10秒以内(最速で4秒)の時刻修正を可能とした。
一般的なGPS装置は複数の衛星から電波を受信して位置を正確に割り出すが、この方式を腕時計で実現すると計算に時間がかかるうえ、消費電力も大きくなる。そこでシチズンでは、あえて1機の衛星の電波を受信し、そこに含まれているUTC(協定世界時)データと、時計自身が持つワールドタイム機能を組み合わせて「現地時刻」を表示しているのだ。
既存の電波時計との性格の違いは、受信エリアと受信方法に大きく表れている。電波時計の場合、日本(2局)、中国、米国、欧州という世界4エリアでしか標準電波を受信できないが、サテライト ウエーブ エアでは衛星の電波がキャッチできる屋外(受信状態によっては窓際でも可能)ならば、地球上のどこでも時刻同期が可能。
一方で、毎日、標準電波を受信して自動的に時刻同期をする電波時計に対して、サテライト ウエーブ エアはユーザーが能動的にボタンを押して同期する。これは「単なる機械ではなく、ユーザーが主体的に腕時計を操作して、『いま』衛星とつながっているという感性に訴えるもの」を目指したからだという。今回、シチズンは会場内に電波の中継装置を用意するほどの力の入れようで、多くのユーザーが衛星からの電波受信を楽しんでいた。
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