第56鉄 東陽町発亀戸行き、都電の廃線跡を歩く:杉山淳一の +R Style(5/5 ページ)
昔はたくさんの都電が走っていた東京。実は今も、廃線跡を見られるところが残っている。都電38号線の廃線跡は現在、緑道として整備されていると知り、訪ねてみることにした。今回は「電車に乗らない電車旅」だ。
肉汁にまみれた指をなめつつ歩くと、正面に首都高速小松川線が現れた。その下をくぐり抜ければ、都電38号線の遺跡があった。レールと車輪、そして往時の都電の写真が描かれた説明板には「竪川人道橋」とある。緑道には線路跡の面影がなくなってしまったが、ここでやっと都電の頃を想像できるものを見られた。
右手にショッピングモールを眺めて約200メートルで緑道の終点となった。京葉道路を渡れば亀戸駅だ。東陽町からここまで、寄り道しながら4時間ほどの散歩だった。
今回の電車賃
あ、電車に乗ってない……(汗)
著者プロフィール:杉山淳一
肉食系鉄道ライター(魚介類が苦手)にして、前世からの鉄道好き。生まれて間もなく、近所を走っていた東急池上線の後をついていったという逸話あり。曰く「いつもそばを走ってたから、あれが親だと思った」
日本工学院大学非常勤講師(テキスト商品学)。コンピューター系出版社でゲーム雑誌の広告営業を経験した後、フリーライターとなる。オンライン対戦ゲーム、フリーウェア、PCテクニカルライティングなどデジタル系の記事を専門とし、日本初のEスポーツライターとしてオンライン対戦ゲーム競技を啓蒙する。
趣味は日本全国の鉄道路線探訪で、現在の路線踏破率は約8割。著書は『もっと知ればさらに面白い鉄道雑学256(リイド社)』『知れば知るほどおもしろい鉄道雑学157(リイド社)』『A列車で行こう9 公式ガイドブック(エンターブレイン)』『A列車でいこうDSナビゲーションパック(アートディンク:同梱冊子担当)』など。
→杉山淳一の+R Style:第52鉄 都営交通100年記念〜都電の保存車めぐりと記念展
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