世界一忙しい空港からの報告:秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(4/4 ページ)
1日の平均乗降者数が25万人以上、発着する旅客便は計2600便にも達し、まさに“世界一忙しい空港”と言われるまでに成長を遂げたアトランタ国際空港。デルタ航空最大のハブ拠点である同空港に2012年5月、新しい国際線ターミナルがオープンした。
コラム:スピリット・オブ・デルタ
アトランタ国際空港に隣接するデルタ航空本社には、同社の歴史を記録した「デルタ・ミュージアム」が併設されている。新ターミナルの取材の合間に、訪ねてみた。
内部には、レトロな塗装で趣のあるボーイング767が展示されている。ボディに描かれているのは、「スピリット・オブ・デルタ」の文字だ。デルタ航空は1982年、36年ぶりに赤字に陥った。そこで3人の客室乗務員が会社を支援しようと思いつき、当時導入しようとしていた航空機の購入資金を、従業員が減給でまかなって会社に寄贈。これがスピリット・オブ・デルタの由来である。
ミュージアムにはこれ以外にも、デルタ航空の歴史を飾るいろいろな展示物に出会える。空港からも近い場所にあるので、アトランタ旅行の際には足を運んでみてはいかがだろうか。
著者プロフィール:秋本俊二
作家/航空ジャーナリスト。東京都出身。学生時代に航空工学を専攻後、数回の海外生活を経て取材・文筆活動をスタート。世界の空を旅しながら各メディアにレポートやエッセイを発表するほか、テレビ・ラジオのコメンテーターとしても活動。
著書に『ボーイング787まるごと解説』『ボーイング777機長まるごと体験』『みんなが知りたい旅客機の疑問50』『もっと知りたい旅客機の疑問50』『みんなが知りたい空港の疑問50』『エアバスA380まるごと解説』(以上ソフトバンククリエイティブ/サイエンスアイ新書)、『新いますぐ飛行機に乗りたくなる本』(NNA)など。
Blog『雲の上の書斎から』は多くの旅行ファン、航空ファンのほかエアライン関係者やマスコミ関係者にも支持を集めている。
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