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セキュリティに関心が高まるなか、急速な拡大が見込まれるデジタルビデオ監視システム海外リサーチ情報<Datamonitor>

» 2004年08月11日 00時00分 公開
[Datamonitor]

 イーシーリサーチは、英Datamonitorによる、デジタルビデオ監視(Digital Video Surveillance、以下DVS)システムの世界市場の調査結果を発表した。

テロや盗難、データ漏えいなどが問題になっているなか、企業の監視カメラなどの物理セキュリティに対する関心は高い。インターネットなどを経由して監視カメラの映像を配信するDVSシステム世界市場の規模は2003年の13億ドルから2007年の74億ドルと6倍弱に拡大すると見られる。

グラフ 2003−2007年におけるDVSシステム世界市場の売上高予測

 産業別にみると、2003年は、小売業が世界市場全体の25%を、次いで学校・政府・地方自治体などの公共機関が22%、金融機関が14%、交通輸送機関が12%を占めた。小売業では、コンビニエンスストアのような小さな店舗でも、商品の盗難予防で直接的な増益を期待できることから監視カメラの導入率は高い。金融機関では、新規に設置されるATMや銀行での採用が、交通輸送機関では地下鉄や飛行場などが公共の施設で高度な解析が可能なDVSへの積極的な移行がそれぞれ見込まれている。

グラフ 2003年におけるDVSシステムの産業別売上高

 地域別では、2003年の米国・カナダ・中南米におけるDVSシステム市場は世界市場の55%で、なかでも米国は企業数の多さと、セキュリティに対する関心の高さで46%を占めている。次いで、ヨーロッパ・中東・アフリカ地域が26%、アジア・パシフィック地域が18%と続くが、今後は2008年の北京オリンピック開催時における公共施設へのDVS大量投入などから、アジア・パシフィック地域での市場ニーズが高まると予測している。

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