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» 2004年09月02日 03時51分 公開

コンピュータ導入で「使いこなす知識、技能が必要」になり、単純作業のウェイトが増えた?

コンピュータ導入で、「使いこなす知識、技能が必要」になり、単純作業のウェイトが増えたが、業務の処理スピードは速くなった──厚生労働省「技術革新と労働に関する実態調査結果の概況」から

[ITmedia]

 厚生労働省は、2003年の「技術革新と労働に関する実態調査結果の概況」を発表した。情報通信等の技術革新の進展に伴う労働態様の変化、それに対する労働者の適応、事業所における職場環境や労働者の衛生管理等の実態を把握し、労働安全衛生行政推進のための基礎資料とすることを目的とした調査で、日本全国約12000事業所および事務・販売等部門労働者から抽出した約14000人を対象に行った。調査時期は2003年10月31日、有効回収率は事業所調査78.8%、労働者調査71.1%。

 この調査によると、コンピュータ機器を使用している事業所は、96.3%で、このうちインターネット接続またはネットワーク化されている事業所は88.4%。事業所規模が大きいほどネットワーク化が進んでいる傾向にある。事務・販売等部門労働者に対する設置台数は、事業規模30人以上の事業所では「1人1台以上」の割合が最も多く、1000人以上の事業所では76.7%に上る。

 コンピュータ機器を使用している事業所のうち、過去5年間にコンピュータ機器の導入により、労働者の業務の性質に変化があったと回答した事業所は84.7%で、内容は「機器を活用するための、知識、技能が必要となった」69.7%、「データ、文章の入力等の単純作業のウェイトが大きくなった」47.2%(複数回答)が多く、規模が大きい事業所では、「プレゼンテーション能力が要求されるようになった」「専門性や判断が必要な業務のウェイトが大きくなった」という回答も多く、過半数を超えている。また、コンピュータ機器の使用にともない、「目の疲れを訴える者が増えた」と認識している事業所は26.8%、「肩のこり等の身体的な疲労を訴える者が増えた」は19.4%。

 また、VDT(Visual Display Terminal、用語辞典)作業環境対策として「照明、採光対策」を実施しているのは69.4%、作業時間管理対策を実施しているのは11.1%。VDT健康診断を実施した事業所は12.9%で、検査項目は「視力検査」が97.7%という結果に。

 「労働者調査」では、コンピュータを使用している労働者は86.2%で、就業形態別では「派遣労働者」が最も多く97.2%、「一般社員」は91.6%だった。また、コンピュータの導入による業務内容の変化(複数回答)として「機器を活用するための、知識、技能が必要となった」(73.1%)、「業務の処理スピードが速くなった」(62.3%)などが挙がった。

 VDT最長連続作業時間(10分以上の作業休止時間をとらずに連続して作業を行った時間)は、「1時間以上2時間未満」31.6%、「30分以上1時間未満」23.4%。

 なお、コンピュータ使用による精神的な疲労やストレスを「感じている」のは34.8%で、VDT作業時間が長いほど多く、「6時間以上」では42.4%に上る。身体的な疲労を「感じている」のは78.0%で、具体的な症状(複数回答)は、「目の疲れ・痛み」が91.6%と多く、「首・肩の凝り・痛み」70.4%、「腰の疲れ・痛み」26.6%が続く。

 仕事場での「VDT作業環境で改善してほしい点がある」は68.3%で、作業場所に関する対策を挙げる人が多く、「十分な作業空間の確保やレイアウトの適正化」43.8%、「机、イス、床の改善)」36.9%、「温度・湿度の空気調和設備等による調整」31.1%が多かった。

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