Appleのスティーブ・ジョブズCEOはWWDC(Worldwide Developer's Conference)のステージを降り、同氏が発表したものを評価するときが来た。発表の目玉はiPhone 4。モバイル市場に革命を起こし、消費者の望むものを変えた由緒正しいAppleのスマートフォンの最新モデルだ。
iPhone 4には幾つかの新機能が盛り込まれており、大多数の消費者は6月末に同製品を手にしたときに、それに満足するだろう。
だが、同製品には幾つか欠けているものもある。これらは、実際に盛り込まれた新機能のように注目されることはないだろうが、Appleの最新スマートフォンがどんなものかを理解する上で重要だ。2011年に新モデルがリリースされるまで、消費者がまたしても「もう少し」を待ち望まなければならなくなったことにも触れておくべきだろう。
来年までiPhone 4には搭載されないものを以下に挙げる。
AppleがVerizonの(CDMA)ネットワークで動作するiPhoneを発表するといううわさがまたしても流れている。Appleは6月7日に、同社が今でもAT&Tを支持していること、当面iPhoneはAT&Tのネットワークでしか動作しないことを明言した。Verizonとの契約に縛られている法人顧客や、AT&Tと手を切りたい人には残念なことだ。だが、ほとんどの主要キャリアに対応しているGoogleとAndroidには朗報だ。
iPhoneの4Gネットワーク対応はないと予想されていたが、一部の消費者はWWDCで発表されるのを望んでいた。4Gネットワーク規格はモバイルビジネスの次の重要技術とみられているが、iPhone 4に盛り込まれなかったのは意外なことではない。AT&Tは4Gネットワークを普及させているとは到底言えない。3Gネットワークが多くの郊外や地方に行き渡っていないことを考えると、Appleにとって唯一理にかなうのは、AT&Tが3Gを普及させてから次の規格に移行することだ。
AppleはiPhoneにいろいろな改良を加えてきたが、まだディスプレイのサイズは大きくしていない。Appleによると、iPhone 4はiPhone 3GSと同じ3.5インチディスプレイを搭載する。これは必ずしも問題ではないが、4.3インチなどもっと大きなディスプレイを望んでいた人は、変更がなかったことに腹を立てるだろう。その代わり、Appleはディスプレイの画質を向上させ、コンテンツを見やすくした。素晴らしい残念賞だ。
iPhoneの主なライバルの1つ「HTC DROID Incredible」には800万画素カメラが搭載されており、セールスポイントの1つになっている。スマートフォンを購入する人の多くは、誰かと集まったときに内蔵のカメラを使って写真を撮るからだ。AppleはiPhoneのカメラを改善し、500万画素に画質を引き上げた。それまでのiPhoneのカメラは300万画素だった。iPhone 4の新しいカメラに満足の人もいるだろうが、どうしてライバル並みにしないのかと思う人もいるだろう。
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