メール受信箱を空にする方法Geek to Live

受信したメッセージを3つのフォルダに分類することで、メールをうまく管理できるようになった。(Lifehacker)

» 2006年07月27日 13時28分 公開
[Gina Trapani,Lifehacker]
LifeHacker

【この記事は、2006年6月21日付で米ブログメディア「Lifehacker」に掲載された記事を翻訳したものです。】

 後から後から、どんどん受信箱にたまっていく電子メール。これを毎日きちんと管理するのは不可能な作業のように思われるかもしれない。筆者はちょっと前まで、トピック別、送信者別、プロジェクト別、緊急度別など、そのとき重要と思われたテーマに応じて、メールソフトの中にたくさんのフォルダを作ってメッセージを仕分けしていた。

 受信箱に届いたすべてのメッセージを、その日のうちに注意深く、関連すると思われるフォルダにドラッグ&ドロップするのに多くの時間を費やした。だがしばらく経ち、フォルダの数が増え過ぎた結果、全く使えないシステムになってしまった。フォルダの作成と仕分けに多くの労力をかけたにもかかわらず、ほとんど開くことのないフォルダができてしまったのだ。

 以降、筆者はメール保存用のバケツの数を減らし、3つに絞り込んだ。自分ではこの3つを「信頼のトリオ」と呼んでいる。シンプルな、アクションベースのフォルダを少数設けることで、ほとんど考え込まずにメールを把握し受信箱を常に空の状態にすることができるようになった。

 注:このシステムは、受信箱ゼロ化計画の王者、マーリン・マンがMacworld誌の2005年4月号に寄稿した素晴らしい記事、Inbox Makeoverで唱えたメソッドの変形版だ。筆者はマーリンの記事が出てから彼の唱えるシステムを実践してきたが、その過程で少しずつ、自分なりの省略を加え、彼の推奨する5つのフォルダを3つに減らした。

信頼のトリオ

Action(アクション)フォルダ

 ここには、自分が何らかの行動を取る必要のあるメッセージを入れる。返事を書くのに2分以上かかるメッセージや(1分で返信が書けるメッセージなら読んだそばから返信する!)、何らかのアクションが必要なメッセージなどだ。ここに入ったものはすべて、自分のToDoリストの一部だといえる。

 具体例を挙げると、Webサイトの更新を求めるリクエスト、長年音信不通だった高校時代の友人からのメッセージで、少し時間をかけて自分の近況を伝えたいものなど。このフォルダは定期的にチェックする。この中のメッセージがなくなればタスク完了だ。

Archive(アーカイブ)フォルダ

 ここは、長期的な参考資料のライブラリ。将来、いずれ参照したくなるだろうと思われる情報を含んだメッセージはすべてここに入れる。終了したスレッド、対応済みのリクエスト、読み終えたメモ、回答済みの質問、完了したプロジェクトに関連するメールなどは、すべてArchiveフォルダ行きだ。基本的に、1つのメールを「閉じる」際、いずれどこかで利用できる可能性があると思えばArchiveに入れる。

 ファイリングに熱心な人は、すべてArchiveにぶち込むなんて怖いと思うかもしれない。筆者も最初はそうだった。しかし、このアーカイブは「ファイル」ではなく「パイル」なのだ。完全に検索可能であり、ここに置いたメッセージはすべて、賢い照会機能によって引き出すことができる。

Hold(保留)フォルダ

 数日以内に利用する必要のある重要なメッセージの一時待避所。ほかの誰かから重要な情報が得られるのを待っている場合や、締切間近のテーマについてのスレッドなどはここに入れておく。Holdフォルダに入ったメッセージはGTDの実践を心掛ける人にとって、備忘録ファイルの向こう数週間分の項目に相当するといえるかもしれない。

 Holdフォルダに入るメッセージの具体例を挙げると、FedEx便の確認番号、「○○プロジェクトについて来週火曜に再確認させて」という同僚からのメッセージなど。

 このフォルダも定期的にチェックし、メッセージの内容がもはや必要なくなったら(例えば、FedEx便が到着した後や、同僚と連絡を取り合った後で)除外する。

メール受信箱を空にする

 信頼のトリオを配置したら、受信箱を空にする作業に取り掛かろう。過去数カ月分のメッセージを抱えていようが、最後に整理してから2ダースほどのメッセージしか届いていなかろうが方法は同じ。一番古いものから開いて以下のいずれかの処理を行う。

  • 返信またはアクションが必要なメッセージで、それが1分でできるなら、その場で済ませてメッセージはArchiveフォルダへ
  • 1分で終わらないアクションが必要なメッセージは、Actionフォルダへ
  • 数日中にフォローが必要な情報・約束を含むメッセージは、Holdフォルダへ
  • いずれ参考にする可能性のある示唆に富んだメッセージは、Archiveフォルダへ
  • 利用価値ゼロのメッセージは削除

 受信箱が完全に空になるまで、全メッセージの「洗濯とすすぎ」を繰り返す。

空の状態を保つ

 いったん受信箱を空にできたら、その後も空の状態を保てるか否かは、1日に数回、上記のプロセスを繰り返せるかどうかにかかってくる。自分の予定表にメール処理のための時間を組み込もう。朝一番と昼食後と夕方、というように。以下の黄金律に従うべく自分をトレーニングする。

“既読のメッセージは決して受信箱に残さない”

 受信箱で読んだすべてのメッセージに対して、その後の運命を、必ずその場で決定してやるのだ。ただちに返信する場合も、Action、Archive、Holdに仕分ける場合も、決して受信箱にメールを残さず、これから到着するメールのための場所を作ってやる。なぜなら新しいメールは必ず到着し続けるからだ。

落とし穴

 Action、Archive、Holdへの仕分けが済んだからといって、そこで解放されるわけではない。このシステムの難関は、ActionフォルダとHoldフォルダをコンスタントにチェックして、そこにしまい込んだ「オープンループ」を閉じてやることだ。あたかも完了したかのような感覚にとらわれないために、HoldとActionの中のメッセージにはすべて「未読」のマークを付けよう。そうしておけば未解決項目の数に目がいくだろう。

注意

 このシステムは、当然のことながら、あらゆる状況のあらゆる人に適するわけではない。例えば、筆者の場合でもLifehacker用Gmailアカウントでは上記3つ以外に幾つかLifehacker固有のフォルダを設けている。新規に追加するのは一時的なフォルダか、いずれは削除するフォルダが多い。だが、信頼のトリオは永久固定だ。

本稿筆者ジーナ・トラパーニはLifehackerのエディター。「電子メールとの格闘は、多くの人が望みながら実行できる人はごく少数の必修スキル」というのが持論。Lifehacker上で毎週水曜と金曜にGeek to Liveコラム(RSS)を連載中。



この記事は、Lifehackerの発行元である米Gawker Mediaの許可を得て、アイティメディア株式会社が翻訳したものです。翻訳責任はアイティメディアにあります。

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