夢を大げさに考えないで――ワタミ手帳で「家庭円満」のヒミツ

夢を大げさに考えなくてもいい。今日を確実に積み上げていくことが大切だ――。ワタミの渡邉美樹社長がプロデュースした「夢に日付を!」手帳では身近な目標を設定することがコツ。同社では家庭円満につながった社員もいたという。

» 2006年11月22日 22時57分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 ワタミの渡邉美樹社長がプロデュースした手帳「夢に日付を! Date your dream」は2005年10月に発売されて以来、1万キットが売れた。2007年版は1万2000キットに増刷したほか、3150円と廉価なダイアリータイプも1万キット用意する(9月8日の記事参照)。また、渡邉社長の手帳術を紹介した書籍「夢に日付を! 〜夢実現の手帳術〜」も11万部売り切ったという。

 手帳の発売元であるレイメイ藤井、書籍の発行元であるあさ出版、そしてワタミの3社は11月22日、都内で記者会見を行った。

 「社員の夢をかなえたくて手帳を作った」というのはワタミの渡邉社長。「夢」というと、つい身構えがちだが「夢を大げさに考えなくてもいい」という。「今日を確実に積み上げていくことが大切だ。夢の実現よりも、夢を実現するプロセスにこそ真実がある」

ワタミの渡邉社長

 大げさな夢でなくともいいし、仕事の予定だけでなくてもいい。この“ワタミ手帳”では、毎日を振り返り反省するプロセスが重要だ。夢のために今日できたこと、できなかったことを明確化して、夢に向かってどれだけ前進できたか――言い換えると、夢と現実との距離感を図るわけだ。

 ワタミには、社長プロデュースの手帳を使う社員が少なくない。社員の1人は、奥さんとのディナーや子供と遊園地へ行く約束も書き込んだため、仕事と家族の予定がバッティングせず「家庭円満になった」という。毎日見返すため、ダイエットにもいい。「腹八分目で我慢できなかったりすると、反省することになる。半年で10キロやせた社員もいる」というから侮れない。

 ワタミの目標は、地球でたくさんの「ありがとう」を集めること。「手帳のおかげで、たくさんのありがとうを集めることができた」と渡邉社長。ワタミだけでなく、レイメイ藤井やあさ出版にも30代の若いビジネスパーソンに加え、50〜70代の年配の方からも感謝の言葉が届いたという。

 2006年10月には、イラストで手帳のつけ方を説明する解説本「図解版 夢に日付を! Date your dream」を発売。発行元のあさ出版によれば、すでに重版を重ねて5万5000部に達している。

 なお、11月22日に都内では、日経BP主催のイベント「Career Management Forum 2006」が開かれ、渡邉社長が「人生に仕事に、夢に日付を」と題して基調講演を行った。

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