NTTデータ本間社長が語る 「ITサービス事業者が果たすべき役割」Weekly Memo(1/2 ページ)

ITサービス事業者がこれから果たすべき役割とは何か。同事業者の代表的な存在の一つであるNTTデータグループの本間社長は何を語ったか。

» 2024年05月13日 15時50分 公開
[松岡 功ITmedia]

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 ITサービス事業者がこれから果たすべき役割とは何か。同事業者の代表的な存在であるNTTデータグループの戦略から探るとともに、6年間同社の社長を務め、2024年6月で後任にバトンを引き継ぐ本間 洋氏に決算会見の場で聞いてみた。同氏は何と答えたか――。

NTTデータグループの本間 洋社長

中期経営計画に掲げる「5つの戦略」の最新状況

 NTTデータグループは2024年5月9日、2023年度(2024年3月期)の決算と今後の業績見通し、および2022年度(2023年3月期)から2025年度(2026年3月期)までの中期経営計画の取り組み状況について発表した。本稿では、ITサービス事業者がこれから果たすべき役割を探るために、中期経営計画における戦略の内容と、会見の質疑応答での筆者の質問に対する本間氏の回答に注目する。

 中期経営計画では、実現する姿を「業界の枠組みを超えた連携による社会課題の解決とConnectivityを活用した提供価値の向上」、戦略の柱を「コンサルティング力と技術力の強化を両輪で進め、アセットとして徹底活用することで、競争力強化と事業ポートフォリオを進める」、戦略の土台を「中長期的な競争力維持に向けた人財の獲得・育成と活躍の場の創出」と定義し、図1に示すように5つの戦略を打ち出している。

図1 中期経営計画に掲げる「5つの戦略」(出典:NTTデータグループの決算資料)

 本間氏は会見で、それぞれの取り組み状況について次のように説明した。

 戦略1の「ITとConnectivityの融合による新たなサービスの創出」については、「国内事業においては業界の枠を超えた連携、海外事業においてはリージョン間の連携などにより、新たなサービス創出に取り組み、着実に実績が出てきた。特に(海外事業を推進する)NTTとの連携によるシナジーは大きく、2023年度は1300億円を超える受注額を計上した。各リージョン間での連携案件も多数創出されており、引き続きこうした連携シナジーを強化する」としている(図2)。

図2 戦略1の最新状況(出典:NTTデータグループの決算資料)

 戦略2の「Foresight起点でのコンサルティング力強化」では、「お客さまや業界の将来像を描くForesight起点でのコンサルティングにより、お客さまとともに価値を共創する取り組みを進めている。これまで、当社独自のコンサルティングメソッドである『Foresight Design Method』の浸透により、コンサルティング力の強化に努めてきた。成果の一例として、大手食品メーカーのビジネスコンサルティング案件を受注した。業界の未来像を見据えてお客さま企業の経営層と議論し、プライシングや人財変革などのさまざまな経営課題の解決を一体となって推進している」とのことだ(図3)。

図3 戦略2の最新状況(出典:NTTデータグループの決算資料)

 戦略3の「アセットベースのビジネスモデルへの進化」、および戦略4の「先進技術活用力とシステム開発技術力の強化」については、「戦略3においてはアセット活用による成果創出、戦略4については先進技術のビジネス活用の加速を目指してきた。先進技術の取り組みの事例を挙げると、生成AIを活用したお客さまとの共創プロジェクトはグローバルで200件以上を数える。また、ソフトウェア開発における生成AIの適用による生産性向上にも取り組んでいる2024年度は生成AIに対してさらに注力し、プラットフォームの展開により、お客さまや社会に対して先進技術による価値提供を目指す」構えだ(図4)。

図4 戦略3および戦略4の最新状況(出典:NTTデータグループの決算資料)
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