Firefox向け「Google Toolbar3ベータ版」はこう使う

「Webページの一部をGmailで送信」「Googleブックマーク機能の組み込み」などなど──。Googleに囲い込まれて構わなければ、けっこう便利な使い方ができる。

» 2006年12月13日 21時11分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 Gmailなど、Webアプリケーションを活用するようになってくると、より簡単に手間なく使える方法が欲しくなってくる。

 「Webのこの部分をメールで送りたいけど、コピーして、Gmailを立ち上げて新規作成を押して、貼り付けて──は面倒」とか、「del.isio.usとかGoogleブックマークとか、オンラインブックマークサービスは便利だけど、ブックマークからサイトを開くのは面倒」だとか、ワガママが出てくる。ところが、Googleがリリースした「Google Toolbar」を使うと、こうした悩みの多くが解決できることに気づいた。

 ちょうどFirefox向けの「Google Toolbar3 ベータ版」が登場したのを機に、どんなふうにGoogle Toolbarを使っているのか紹介してみたい。

Internet Explorer用に追いついた──ブックマーク

 個人的に最もうれしい機能強化が、Googleブックマークに簡単にアクセスできるボタンの追加だ。☆ボタンを押すだけでそのページをオンラインブックマークできる。もう一度押せば、どんなキーワードを付加するかも選択できる。さらに、「ブックマーク」という文字を押すと、あたかもブラウザ標準搭載のブックマークのように、ブックマークが一覧が表示される。キーワードごとにフォルダ分けされているのもいい。

 複数のPCでブックマークを共有できること、1つのブックマークに複数のタグ(キーワード)を付けて管理できること、ブックマーク内の検索が容易であること、などの理由で、筆者はブラウザ搭載のブックマーク機能からオンラインブックマークへの移行を進めてきた。でも、ブックマークを開くのにわざわざページを開かなければならないことにもウンザリしてきており、ちょうど別の方法を考えようと思っていたところ。Google Toolbarの新機能によって、オンラインブックマークへの完全移行が見えたと思う。既にdel.icio.ousのブックマークを移行し終えた。

筆者のようにラベルが230個もあると、いくつか問題が発生。まず最初にクリックしたときの読み込みが遅い。ブックマークはZ-Aの順になっているが、とにかくスクロールに時間がかかる(キーボードを使って先頭のアルファベットにジャンプすることで解決した)

 ちなみにInternet Explorer用のGoogle Toolbarでは、一足先に同機能が実装されており、Firefoxユーザーとしてはうらやましい思いをしていた。これでやっと追いついてきた(まだ負けている部分も多い……)。ただ、IE用では消すことのできる「ブックマーク」の文字が、なぜかFirefox用では表示されたまま。どうにもスペースが狭くなっていただけない。

Webページの保存はGmailで簡単に

 今見ているWebページがいつまであるか分からない。自分のPCにメモとして保存したり、友人に送るときもURLではなくWebページ自体を送りたい──。こんなニーズを解決するLifeHackを以前紹介した(8月11日の記事参照)

 実は、Google Toolbarを使えば、ボタン1つで解決できる。「Gmail/Blogger/SMSに送信」というボタンを押すだけだ。ページ全体、または範囲選択している部分が画像も含めてコピーされ、貼り付けられた状態でエディタが起動する。このページの記事部分(画像含む)を送信したいと思ったら、ブックマークするのもいいが、選択してボタンを押せば、Gmailのメールとして送信できるのだ。

 同じように、ブログに記事の一部などを引用したい場合、選択して「Blogger」を選べば、引用元ページのURLと選択した部分のテキストが入った形で、Bloggerのエディタが立ち上がる。Blockquoteタグが入らないことや、そもそもBlogger以外のブログに対応していないなど、首をかしげる部分もある。しかしBloggerユーザーには便利だろう。ちなみに、日本語版FirefoxにGoogle Toolbarをインストールしても、「SMS」のメニューは現れない。

Biz.IDのトップページから一部をコピーして「Gmailに送信」を選んだ。Gmailのメール作成画面が起動し、リッチテキストで本文が記入されている

英語版Firefoxなら、Excelファイルがドラッグ&ドロップだけで開く

 Google ToolbarのFirefox版で感心したのが、「Google Docs & Spreadsheet」との連携だ。設定をオンにすると、WordやExcelのファイルをWebブラウザにドラッグ&ドロップするだけで、Google Docs & Spreadsheetsで開くことができる。これはInternet Explorer版にもない、素晴らしい新機能だ。

 詳細は別の記事で紹介するが、残念ながら英語版のGoogle Toolbarでないとこの機能は有効にならない。つまり日本語版のFirefoxを使う場合、工夫が必要になる(12月13日の記事参照)。Docs & Spreadsheetsを使っているユーザーであれば、たいへん便利な機能だろう。

もともとは検索窓だったが……

 そのほかにも、英単語上にマウスを載せておくと訳語がポップアップしたり、Gmailを開くことができるボタンが追加できたり、Googleアカウントに簡単にログインできる機能があったりと、“Googleのサービスを使う”にはすごく便利だ。

ちなみに筆者はFirefoxユーザーで画面を広く使いたいなら、「Firefox検索ボックスを置換し、ツールバーを非表示にする」のレイアウトを選び、このような画面にする

 Webブラウザに組み込むツールバーというと、「ああ検索窓がブラウザに付くやつね」と思う人も多いだろう。しかし、Webベースのアプリケーションが増えるにつれ、重要なユーザーインタフェースの役割を担うようになっている。Yahoo!など、さまざまなWebアプリケーションを提供するところがツールバーなどの組み込みアプリケーションに力を入れているが、筆者自身はGoogle Toolbarに囲い込まれてしまった。現在のところは。

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