ファイリングのモチベーションアップに――“ハデめ”な穴あけパンチカマタ式「極楽文具」

購入してから10年以上経った手元の穴あけパンチがキイキイきしむようになった。ファイリングのモチベーションをあげるためにもヴィヴィッドカラーの「デコレ・パンチ」を購入した。派手な外見だけでなく、細かい新機能も目を引いた。

» 2007年02月20日 10時00分 公開
[カマタスエコ,ITmedia]

 ホッチキスを購入した話を書いた(2月13日の記事参照)。久しぶりの新製品は、ずいぶん進化していて驚いた。ピカピカの赤いホッチキスでごきげんになっていたら、手元の2穴パンチがキイキイ音を立てているではないか。

 購入してから10年は経っただろうか、いやそれ以上かも。穴をあける紙にしみ出してしまうのは困るから油を差してよいものやら判断できない。最近、ファイリングに凝っていることもあり、そろそろ新しく購入することにした。カール事務機の「デコレ・パンチ」である。

デコレ・パンチ」。ホッチキスと合わせて赤を選んだが、ヴィヴィッドな色で書類にまぎれず、探し出さなくて済む。忙しいときに“発掘作業”を強いられるのはツライから、あえてこういう色を使うのも回避策の1つである

 このデコレ・パンチ、ラインアップに事務機系にありがちな落ち着いたカラーバリエーションがない。レッド、パープル、グリーン、ベージュと、本体カラーには目立つ色が中心である。青も黒もなくてパープルを入れるあたり、かなりの決断だったのではないだろうか。

 2穴パンチとしての機能を見よう。通常のコピー用紙(紙厚:64グラム/平方メートル)だと10枚まで一度にパンチできる。センターを示す線のほか、よく使う紙の大きさに合わせたサイドゲージがついているため、紙の中央を折ってセンターを割り出さなくてもいい。ハンドルロック機能も付いていて、ハンドルを押し込んだままコンパクトに収納できる。ダスターカバーは着脱式ではなく半分で折れるタイプなので、パンチ屑を捨てる時に屑が飛び散りにくい。また、着脱式ではないのでカバーを紛失することもない。単に派手なだけではないことがよくわかる。

右が以前のもの。一時期大流行したパステルカラーの走りだったように思う。ところどころ錆がでてきて、しかも穴をあけるたびに、キイキイときしむ音が。日本製だがラベルが剥がれてしまってメーカーは不明。穴あけ枚数は8枚
サイドゲージがついている。これを使えば、紙を半分に折ってセンターを見つける手間が省ける。B6横、A4-4穴、A5横、B5横、A4横、B5縦、LTR(レターサイズ縦)、A4縦の8サイズに対応

サイドゲージを使ってA4コピー用紙10枚をパンチ。紙をセットする前に、サイドゲージを紙の幅に合わせておく。いちいちセンターの確認をしなくていいので、パンチする枚数が多ければ多いほどサイドゲージが活躍するだろう
10枚も軽々

あえて課題を挙げるなら、このサイドゲージのセットに若干の力が必要なこと。その理由は裏を見ると分かる。ゲージの溝(本体側)に四角い穴がいくつか開けられていて、決められたところでストッパーが働いているのだ。そのために、セットするのも重いし、元に戻すときも再び重いのである。数枚ならこれを使わずに、以前のように紙を折ってセンターをという“古典技”に戻ってしまった

 このパンチは、正面右側に銀色をしたコイン状のものがある。これはコンパクトにたたんでおくためのロック機構で、奥へスライドさせるとハンドル部分が開く。ハンドル部分を押した状態で手前にスライドさせるとコンパクトになる。最初はデザイン上のアクセントぐらいに思っていたが、便利な役割もあったのだ。

以前のものは脇にあるポッチの部分を押すことで、ロックできた。単純な仕組みだが、元の大きさにするにはハンドルを押し込むだけ。これはこれで完成された仕組みで、今も同様の方法でハンドルロックする2穴パンチも多い
大きく変わった点は、開閉式のダスターカバー。前側だけがパカッと開く。以前のものよりすぐ捨てられて、カバーがなくなってしまう心配もない

 小学生で初めて2穴パンチを使ってから、これがたぶん3台目だと思う。それほど2穴パンチ丈夫で長持ちするし、故障という故障も考えにくい。新しい物をかうきっかけがなくてこれまで使ってきたが、やはり新しいパンチは切れ味が違う。キイキイという、きしんだ音ともお別れである。

 ファイリングが苦手な方は、せめて自分の好きな文房具(今回の場合は2穴パンチ)でモチベーションをアップしよう。600円程度でやる気がでるなら費用対効果も高いだろう。自腹を切って購入する価値はある――といえそうだ。

製品 価格 発売元
デコレ・パンチ 630円 カール事務機

筆者プロフィール カマタスエコ

 横浜生まれ、東京育ち。コピーライター、フォトエッセイストにして料理研究家。設計技師の父の影響で、小さい頃から製図道具に囲まれる生活だった。そんなDNAからか、筆記用具をはじめとした文房具に詳しい。ブログは「カマタスエコのブログ」。同じく運営するWebサイト「電脳カマタ食堂」は「信毎ホームページ大賞2006」のライフ/情報部門の優秀賞を受賞している


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