ひらめきたいのにひらめけない──コクヨの意識調査、現代人は「ひらめきを渇望」

8割以上は「ひらめくとうれしい」が、実際にひらめいたのは4割程度。多くは「ひらめきたいのにひらめけない」状態で、「ひらめき」を渇望している──。コクヨが「ひらめき」に関する意識調査の結果を発表した。

» 2007年09月03日 17時04分 公開
[鷹木創,ITmedia]

 8割以上は「ひらめくとうれしい」が、実際にひらめいたのは4割程度──。コクヨは9月3日、「ひらめき」に関する意識調査の結果を発表した。調査期間は5月17日〜18日で、全国の20〜60代の男女計1200人が対象。ひらめきの経験や認識、ひらめきを誘発させるための取り組みを調査会社の会員に対してインターネット上で調査した。

「最近ひらめいた」年収1000万以上が最多

 コクヨによると「ひらめき」とは、柔軟な発想で新しい価値を思いつき、それを実現すること。単なる思いつきのアイデアではなく、実現するところまでイメージするところがポイントだ。

 こうした「ひらめき」を思いついたとき、「うれしいと感じる」のは全体のうち84.4%に達した一方、「最近ひらめいた」人は41.4%にとどまった。コクヨでは、多くの人が「ひらめきたいのにひらめけない」状態にあり、「ひらめき」を渇望しているという。

 属性別で「最近ひらめいた」という回答が最も多かったのは年収1000万以上の回答者。平均より13ポイント高い54.4%にのぼった。一方、「最近ひらめいてない」のは30代女性(50%)、30代男性(42.3%)、40代男性(38.5%)と働き盛りに多かった。

1人でリラックスできる空間、ひらめかない人に不足?

 「ひらめいた時」は、44.2%が「1人の時」と回答。「誰かと話している時」は18.7%にとどまった。「1人でいる時にひらめきやすい場所」は「布団・ベッドの中」が29.7%と最多。「お風呂」(21.8%)、「車の中」(21.8%)、「職場」(15.1%)、「トイレ」(12.7%)と続く。1人で物思いにふけるような“くつろぎ空間”が多数ランクインした。

 「行動は停止していても、脳とじっくり対話している時に“ひらめく”とも考えられる」(コクヨ)という。「最近ひらめいてない」30代男女、40代男性には、1人でリラックスできる時間や空間が不足しているのかもしれない。コクヨでも「30代男女、40代男性の“ひらめき不足”を解消する研究を続けたい」としている。

 「ひらめくための心がけ」は、「常に好奇心や問題意識をもつ」(27.9%)や「色々な角度から物事を見る」(25.3%)が多かった。ひらめき経験の多い高所得者層でも同様に「常に好奇心や問題意識をもつ」(36.9%)や「いろいろな角度から物事を見る」(33.0%)が多数を占めた。

 高所得者層で特徴的だったのは、全体ではそれぞれ12.2%、10.4%と少なかった「何事にもチャレンジしてみる」と「そのことばかりをずっと考える」がいずれも18.4%と多いこと。全体では13.4%だった「メモをとる」も21.4%と2割を超えた。

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