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» 2008年02月15日 23時59分 UPDATE

シゴトハック研究所:インプットを仕事に確実に生かすには?【解決編】

各種の“インプット”をどう生かすかという視点で考察を重ねてきたシゴトハック研究所。今回はその方法の1つである、“タスクへの落とし込み”について詳しく考えます。

[大橋悦夫,ITmedia]

今回の課題

 今回の課題:インプットを仕事に確実に生かすには?

 コツ:タスクに落とし込む


 シゴトハック研究所では、これまでに「残したメモ」や「集めた情報」といったインプットをいかに役立てるかという視点での考察を重ねてきています。いうなれば、インプットに投下したコストをきちんと回収する方法、もっといえば努力をレバレッジするための方法の探求です。

 得られる成果が努力に見合わなければ、多くの人はやる気を失ってしまうでしょう。一方、努力した以上の成果が得られれば、イヤでもモチベーションが刺激されるはずです。

 まず、努力に見合う成果を上げるための考え方として、「残したメモを無駄にしないためには?」でご紹介した「メモの一元化」が挙げられます。

 残したはずのメモが見つからない、というのでは活用する以前の話になってしまいますから、まずは「探す時間」を限りなくゼロに近づけるわけです。

 メモを一元化することで、探す時間を最小限に抑えられるというメリットが得られます。メモは自分で決めた特定の場所にしかないために、そこを探して見つからなければ「ない」と断言できるのです。

 一元化していない場合は「どこか別の場所にあるのではないか?」という疑念がつきまといます。その疑念が晴れるまで、「探すモード」から抜け出せなくなるわけです。


 続いて、努力をレバレッジする考え方としては、「未来に託したメモを漏れなく役に立てるには?」で取り上げた、「具体的にどう使うかを期限付きで決めておく」ことがこれにあたります。

 残したメモの具体的な使い方が決まっていても、それがいつなのかがはっきりしていなければ、そのメモに注意が向けられなくなり、結局は放置されてしまうからです。

 以前、『レバレッジ・シンキング』の書評の中で「放っておけば流れていってしまうものを意図的に押しとどめ、圧縮し、それを一気に解放したときに生まれる弾力を推進力に変える」と描写した概念があります。その概念こそが「レバレッジ」です。

 期限を決めることによって、限定された個所に努力を集中投下できるようになるわけです。ちょうどダムに水を溜めるようにです。

 この2つの考え方は、問題編のような、せっかくのインプットがうまく生かせていないような状況にも有効です。それぞれの考え方を原則に、次の2つのシゴトハックとして応用してみます。

  1. タスクに落とし込む(一元化)
  2. 原則を決めてこれを守る(レバレッジ)

 今回は1について考えてみましょう。

タスクに落とし込む(一元化)

 「なるほど」あるいは「これはいい」と思ったことがあれば、それを具体的なタスクにしてしまうことです。これは、本を読んでいる時であっても、セミナーを受講している時であっても、あるいは人と話をしている時であっても同様です。

 例えば、筆者はパーティーなどで初対面の人と話をしている際に、相手から「なるほど」と思える話が聞けた場合には、次のようなタスクを「Remember The Milk」に登録し、順次実行するようにしています。

  • 話の内容をアレンジしてブログに書く
  • その相手にお礼メールを書く
  • ランチのアポイントを取る

 ブログに書くことによって、自分なりにそしゃくをし、人にもわかってもらえるように工夫をし、さらには、それを目にした人からのフィードバックが得られる(ことがある)というメリットが期待できます。

 よく読んで理解したり工夫したり、という手間が発生しますが、これによって新しい知識を自分の中に体系化させることができ、最終的に行動を変える足がかりが得られます。

 ブログに書かない場合でも、相手の方にお礼メールを書くことになれば、「相手の話が自分にとってどのように役に立ったのか(あるいは役に立ちそうなのか)」を具体的に書くことになりますから、やはりそしゃくと工夫が発生します。

 さらに、もっと話が聞きたい、ということになればランチをともにする、というステップに進んでいくわけです。

 この一連の流れにおいて、筆者は「Remember The Milk」に関連するすべてのタスクを一元化しているわけですが、いうなれば、「Remember The Milk」を行動の司令塔にしている、ということになります。このリストさえ見ていれば仕事は滞りなく回っていく状態です。

 そのためには、登録したからには確実に仕留める、仕留めれば達成感と同時に「行動が変わった」という成果も得られる、というポジティブな循環を作り出す必要があります。これを作り出すには(みもふたもありませんが)、登録したタスクは確実に仕留める、という成功体験を積み上げていくほかはないでしょう。

 とはいえ、何ら具体的なタスクが思い浮かばない、ということもあるでしょう。このようなケースも含めて、次回は、「原則を決めてこれを守る(レバレッジ)」について考えていきます。

筆者:大橋悦夫

1974年、東京生まれ。ブログ「シゴタノ!仕事を楽しくする研究日誌」主宰。学生時代よりビジネス書を読みあさり、システム手帳の使い方やスケジュール管理の方法、情報整理のノウハウなどの仕事術を実践を通して研究。その後、ソフトウェアエンジニア、テクニカルライター、専門学校講師などを経て、現在は仕事のスピードアップ・効率アップのためのセミナーや研修を手がける。デジタリハリウッド講師。著書に『「手帳ブログ」のススメ』(翔泳社)『スピードハックス 仕事のスピードをいきなり3倍にする技術』『チームハックス 仕事のパフォーマンスを3倍に上げる技術』『そろそろ本気で継続力をモノにする!』、近著に『Life Hacks PRESS vol.2』『LIVE HACKS! 今を大切にして成果を5倍にする「時間畑の法則」』がある。


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