企業従業員が電子メールを含む処理で仕事を中断している時間は、1日の3割と最も大きな割合を占める。
技術が怪物を生み出したのだろうか。電子メールは、静かさ、スピード、コストの低さでコミュニケーション技術にブレークスルーをもたらした。情報労働者時代に溶け込んでおり、2008年の今ではすっかり当たり前の存在だ。だが、そんな電子メールがやり玉に挙げられるようになってきている。
典型的なオフィスワーカーは、1日に電子メールを50回以上、インスタントメッセージング(IM)を77回チェックし、40以上のWebサイトを訪れる――。これはNew York Times紙の6月14日付の記事で引用されたRescueTimeによる調査結果だ。同社はアプリケーションの使用状況の追跡ソフトを提供している。
労働者の効率の調査を行っているBasexによると、企業従業員が電子メールを含む緊急でも重要でもないことの処理で仕事を中断している時間は、1日の中で28%と最も大きな割合を占める。こうした処理から仕事に戻るには時間がかかり、それによる生産性の損失は年間6500億ドルに相当するという。
Microsoft、Intel、Google、IBMはこうした状況に対処しようと、問題の調査を行い、すべての労働者が「デジタル情報過多」を克服するための方法の立案に取り組む非営利団体を設立した。このInformation Overload Research Groupは、7月に第1回会合の開催を予定しており(こうした趣旨に基づく団体でも、連絡調整が糸電話で行われることはないと思うが)、情報労働者とその雇用者である企業のために解決策を生み出すことを目指している。
しかし、こうした大手IT企業が解決策を提供してくれるのを待つことはない。電子メールに振り回されないための確実な3つのコツを紹介しよう。
そうすれば、つまらない仕事をやらなければならないときに逃避できなくなる。
後回しにして、わざわざメールの山に埋もれさせることはない。
受信メールが気になって仕事への集中がおろそかになるのを避けたいなら、定期的に未処理のメールを点検して重要なものを処理した上で、受信メールをすべて削除すべきだ。将来必要になるかもしれないメールは、すべてアーカイブしておく。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.